拝啓 親愛なる
"拝啓 親愛なるユージーン様
お久しぶりです
お元気ですか?
私はユージーン隊長が抜けた後
隊長の座を継いで、四聖を纏めて頑張っています。
それに、一部の兵士達も貴方の無罪となる手掛かりを探しています。
みな貴方を信じています。
それでは。
陽 "
ユージーンは宿の窓からカレギア大陸のある方角へ視線を向けて
懐かし気に目を細めた
1年程前にこの手紙が届いて以来
陽からの通信はプッツリと途切れた
「無理はするなよ…陽。」
呟いた声は
潮騒に欠き消された
______________
「ほら!さっさと立て!!」
鞭がしなり、空を裂き
肉を抉る
「っ!!!!…く、は…」
「四聖の隊長を継いだ貴様でも、今は奴隷だ。きびきび働け。」
無罪を探っていた私は
覚えのない罪を着せられ、四聖の隊長の座から引きずり下ろされ
罪人奴隷扱いされていた
「はっ、貴様のせいで何人の兵が死んだと思っているんだ」
一緒にユージーン隊長の無罪となる手掛かりを探っていた兵士達は
ジルバの暗躍によって
処刑された
そう
すべてはジルバが裏で関与していた
そこまで調べあげたのに
隊長に伝える事も出来ない…
「ふん…貴様は一生奴隷だろうな」
だからどうか…
貴方の道が
光で満ちていますように…
END
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