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スーパーの買い物帰りにキースさんの姿を見つけた。
バス停で荷物を持ちながらおばあさんとお喋りをしている。バスが来るのを待ってるみたいだ。知り合いなのかな。そう思ってたらバスが来た。すると、キースさんはおばあさんに荷物を渡し、おばあさんだけバスに乗って行ってしまった。
何でキースさんはバスに乗らなかったのだろうと疑問に思ってるとキースさんが私に気づいた。
「やあサクライラ君!」
「こんにちわ、キースさん。あとすみません、ヒーローの名で呼ばれるのはちょっと…」
「ああ、すまない!ではもう一度、やあ沙耶君」
何時も通りのキースさんにもう一度こんにちわと挨拶をする。そして私は疑問に思ったことをキースさんに言う。
「そういえばキースさん、先程のおばあさんとはお知り合いなのですか」
「いや、知り合いではないが」
「え?」
では何故キースさんはあんなことをしてたののだろう。まさか…いや、キースさんなら有り得るぞ。
「困ってた様だったので荷物を私が持ってたんだ。本当は目的地まで持とうと思ったのだが、大丈夫だと言われてしまってね」
「わーお」やっぱり予想通り。人助けをしてたとは流石キースさん。感心してると「市民を助けるのはヒーローとして当然のことさ」と言ってきた。
やっぱり凄いよこの人。性格もヒーローだよ。そして笑顔が眩しすぎる。眩しすぎてキースさんから後光が見えちゃいそうな勢いだよ。
笑顔も理由も不純物0って感じ。こう言っちゃあれだがこの前似たようなことをバーナビーさんも言ってたけどあれとは全然違うよ。
「では私はこれで。さようなら沙耶君」
「はい、さようなら」
キースさんのヒーローっぷりに感動してたら去って行った。キースさんの後ろ姿もやはり爽やかでキラキラ輝いて見えた。おそらくまた困っている人を見つけたら助けるのだろう。
流石キングオブヒーロー。
家に戻りテレビをつけると、ワイルドタイガーの器物破損の裁判でお金はアポロンメディアが払うというニュースがやってた。
何をしてるんだあの人は
ヒーローとその心得