誰かが言っていた、彼はスキンシップが高い奴だと。 しかしこれをスキンシップと言うのか、鼻を掠める彼の匂いを感じながら私はそう思った。 『千葉、痛い』 私の言葉はシャットアウトしてるのか、私を梗塞する筋肉質な長い腕の力を強めてくる。 首に当たる彼の柔らかい烏龍茶の様な茶髪がやけにくすぐったくて身を捩るが、彼はそれを許さないのかまた一段階彼の梗塞は強まった。 『本当に痛いって千葉、ねぇ』 「俺の事嫌いなのか」 何言ってんの、嫌いだったら私は千葉の事を殴ってでも拒否するだろう。 そう伝えたいのに、押し付けられる千葉の胸板によって息がしづらい。 酸欠のせいなのか段々脳が麻痺して、体が融けてしまいそうな錯覚にごぼりと溺れる。 「そんなの許さねぇ」 溺れた思考の先に何が待っているのか。 そんなの彼の腕の中に沈んだ私には知る術もないし、その知ろうとする思考も溺れてしまったが。 ヤンデレ千葉って良くないですか? 2011/10/24 23:41 |