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いつだって、優しさも冷たさも共存なんだ。

 

世界はいつだって、虚無で溢れかえっている。
優しさも温もりもそこにはない。
あるのは、傷付いた人を見ても何も思わない、または鬱陶し気にため息をはく、冷たい心。
虚無に溢れかえった、つまらない世界。

昔、誰かが僕に言った。
「世界は優しさで溢れている」、と。
一体これのどこが優しさで溢れかえっているのだろうか。
何故、その誰かは僕にそんな事を言ったのだろうか。
そして、それを覚えている僕はまだ期待しているのだろうか。

だが、そんな事言っている僕も僕で。傷を追った赤の他人なんかを助ける余裕はない。
積み重ねられた煉瓦で出来た家に背を預け、肩を押さえている。
痛々し気に流れる赤い血は、地面にまで広がってもう、助かる事はないだろう。
周りの他人も諦めて助けないのか、ただめんどくさいだけなのか。そこまで相手の真相心理などは興味はない。
だから、周りも見て見ぬフリをしたのだろう。


「あ、の!大丈夫ですか!?
まだ、生きてますかっ!?」

突然聞こえてきたのは、叫び声に近い女の声。悲鳴とはまた違うが、周りの目を引いていた。

女…というよりは少女は倒れ込んで意識を放つ男に声をかける。
だが、相手は意識がないのだ。答えるはずもない。
佇みながら、見ている僕はいつのまにか馬鹿にして、笑っていた。


「き、気絶!?ちょ、ちょーっとまってね!!今連れていってあげるから!!」

そう言って、少女は無理矢理男を起こし、手を肩にかけて引っ張っていく。
小さな身体には大きな負担になるであろう。だが、服が汚れるのも関係なくズルズルと引っ張っていく。

なんで、あんな馬鹿げた事をしているのだろうか。
だけど、相当僕も馬鹿なんだろう。

「ねぇ、あんた。
そのまま、連れてくき?」
「…え?」

「手伝うよ」

相手の答えも無視して、女の子とは反対の方に肩をかける。相手の女の子はまだポカンとしていたが、少ししたあとに小さく微笑み「ありがとう」と呟いた。

「おい!ニナ!」

「あっれー!?ツーク?」

「おまっ、今までどこ……

おい、背に背負ってるのはなんだ」

「拾った」

駆け寄ってきたのは遠くから見ると女の子か男の子かも見当が着かない奴だった。
一瞬僕の方を見たがその後に背負っている人を見る。
…それよりも、拾ったって…。

「まぁ、いいや。
あんた、ありがとな。こいつの馬鹿に手伝ってくれて。」

「え…いや、別に…」


ツークと呼ばれた男に背負っていた男を渡すと、僕は少し離れた。

「お兄さん!ありがとうございました!!」

「いや、別に…」


そう言うと彼等は気にせず、歩いて行く。
ふと後ろを振り向けば、笑い合ったり喧嘩したりする彼等の話声が聞こえた。


「まだ、優しい奴なんかいるんだね」


前言撤回。
まだ、優しい奴はいるみたい。
いつだって、確かに世界は冷たいけど、少しくらいは温かい奴がいるのかも。

でも、僕は……。

そんな奴でさえ、気にしてはいけないんだ。





なんとなく書いた物語。
天乃がなんか書くとめちゃくちゃ長くなるから、嫌なんだ。
無駄に長くなる。まとめるのが下手くそなうえに雑になるんだよね(・∀・)

今日は日記書く事ないからこれに。


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17th.Jan.2011


 
 
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