そろそろしんどい15時

「結構疲れるね、これ」

「やはりあの、一斉に送る方法が手っ取り早いのだろうな」

「ここまで来たら頑張ろうよ! はい、次、リーブさん」

「奴にも送るのか」

「うん、だって教えてもらっちゃったし。あ、でも教えてもらったのはケット・シーだから宛先はケット・シーの方がいいのかな」

「好きな方にしたら良い」

「でもやっぱり本名の方がいいよね、うん、リーブさんに送る」



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To : リーブ
From :
Sub : non title
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こんにちはイリスです。
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「お、やっと買うたんですね」

「誰からすか?」

「いやいや、ちょっとした知り合いから」

「……じゃあ何でそんなににやけてるんすか?」

「いや、それはこの人達のプライバシーに関わるから」

「ひた隠しにするところがますます怪しいっすね」

「別にひた隠しには──おい!」

「お! イリス! やーっと買ったのか」

「……」

「リーブさん、俺にもイリスのメアド教えてくださいよ、と」

「うむ……無許可で教えるんは駄目やと思うけどなあ」

「なら今イリスに確認とってくださいよ、と」

「そんなら、レノのメアドをイリスさんに送ろうか?」

「まあ、それでもいいすけど」

「よし、送っておく」

「おおー! イリスからメールがくるのか、楽しみだぞ、と」

「でも送るか送らんかはイリスさんの任意──」

「送るに決まってんでしょ! 早く来ねえかな」



「あれ、返信がきた」

「リーブか」

「うん……ん? レノのメアドです、だって」

「……」

「なんでレノ?」

「まあ、大方の予想はつくが」

「え、どういうこと?」

「……さあな」

「レノにも送った方がい──」

「送らなくていい」

「え、うん、わかった。それなら送らない」

「そうれでいい」



六人目、二人して携帯を買った仲睦まじい二人に顔が綻んだリーブ(そしてイリスからのメールを待つレノ)へ、送信完了!(?)


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