11.
また更に進むと、もう教室の原型も留めていない部屋に入った
『…でも、もう終わりに近付いてるね』
「ああ、そうだな。……ん?」
先に進むと、少し久々に感じる獄卒の制服が見えた
「遅いぞ貴様。
どうやら校舎自体が変貌したようだな……ん?」
紫の瞳に、坊主頭。肩に掛けている金棒。
『はっ、初めまして…』
びくびくしながら挨拶をする。
するとその人は、私をじーーっと見てから
「なんだお前は?小人か?」
「こっくりさんの怪異の白狐だ。分からないことを質問すると何でも教えてくれる」
『えっと、白狐ですっ…よろしくお願いしますっ』
「…………谷裂だ。言っておくが俺はお前のような小さな女子供でも、邪魔をすると叩き潰すからな」
『えっ、はい!邪魔しませんっ』
「亡者もこの先か?」
「さあな。俺は1度も見ていない。だが外に出ていないのは確かだ。」
「なら進むしかないか」
「……………。
やられるなよ。お前が倒れれば俺がやらねばならん。面倒を掛けるな」
私は暫くの沈黙の後、
『谷裂さんって…優しいね』
「………は?何を言っている」
『斬島さんのこと心配してるもん。…優しい人は好き』笑
「別に、心配などしていない!早く行け斬島、その騒がしい奴を連れてな」
『さっ…!騒がしくないもん!』
「白狐、行くぞ」
『あっえ、…はーい…』
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