9.
そして、二回のリフルシャッフルを終えてまた重ねられたデッキを再び二つの山に分け、今度は端を弾くのではなく、端を押し付けることによって正確にカードを噛み合わせていく。
今度は二つの山は同じ厚さにされていたし、右の山の一番上にあるカードが新しくまとめられたデッキの最上部に来た。
(パーフェクトシャッフル!?)
これはシャッフルの中でも特に細かく混ぜられる方法で、二つの山を完全に、また正確に一枚ずつ噛み合わせることからその名前がついた。
これでパーフェクトシャッフルを行う前のデッキの最上部にあった数枚、仮定で7枚だったとすると、それらは今、上から1枚目、3枚目、5枚目、7枚目、9枚目、11枚目、13枚目になる。
そして、完成したデッキがカットされた。
カットとは、イカサマを防ぐため、シャッフルを終えたデッキの上から数枚、あるいは適当に一山取ってデッキの下層部に置くことである。あいつが取った枚数ははっきりと見えた。四枚だ。
つまり、今は5枚目のカードが最上部にある。
カットして下に置かれた1枚目と3枚目はJokerとExtra・Jokerである。従って、用意されたデッキの並び順はこのようになる。上から、
1枚目、ダイアのK。2枚目、不明。
3枚目、ダイアのQ。4枚目、不明。
5枚目、ダイアのJ。6枚目、不明。
7枚目、ダイアの10。8枚目、不明。
9枚目、ダイアの9。10枚目、不明。
カードは互いに一枚ずつ交互に配られる。よって、このデッキであれば、
(奇数番号のカードを手に入れた側、つまり、最初にカードを配られる側のハンドにストレートフラッシュが出現する…。うわぁ、)
ポーカーはカードを引いてからが勝負なのに、カードを引く前にイカサマが完成した。
(勝てるわけねぇだろ)
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