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全面戦争


清宮が提案した日は二週間後の金曜日。その日は店に顔を出さずに、直接ドライブに行く。

だが、二週間後の金曜日と言えば試験終了まであと一週間と少ししか残っていなくて、それまで清宮の正体を見破れないのは痛い。

俺は清宮のことを調べてみた。

だが、残念ながら、清宮グループの御曹司であることや個人的な経歴ばかりで、同業者であるなど核心になる情報は掴めなかった。

だから、こちらから仕掛けることに決めた。

決行日はポッキーゲームをした日の翌週の金曜日、つまり、…今日だ。

既に今日に拳銃の売買が行われるといろんな方法でほのめかしてある。具体的には、何もセキュリティのない一般人偽装用のメールボックスで尋斗にメールを送ったりした。

『15日の夜、同じ時間、例の場所で。俺は行かない。やつに向かわせる』と。

榊と立花は感づいているようだった。あんなメールを拾うのはとても簡単だ。

だが、俺の本当の目的はこの二人をどうこうするのではなく、清宮を見極めたかった。金曜日は必ず清宮が来る日だ。だが、ターゲットが動くなら清宮もきっと取り引き現場の方に来る。

清宮がクラブに来るか、来ないか。

あいつの正体を知るヒントが欲しかった。

つまり、15日、試験が半分すぎていたとしても俺達はまだ三人目が誰か知らないんだ。

この時には俺だけではなく、尋斗も蓮も本気で焦りこそしなかったが、薄々気付いていた。三人目の受験者は厄介な人物だ、と。

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騙し合うこのゲームは、
本気で惚れた方が負けなのだ。