5.※
「コウ、すげぇ綺麗…」
「んっ、…待、…ぁ!」
「マジで夢みてぇ」
背後でそんなことをしみじみと呟くのに、そこをいじる手の動きを止めることはない。
俺のそこは清宮の愛撫に反応して、スラックスを押し上げて窮屈なのに、先端を摘まれると肩が跳ねて、喉の奥から引きつった声が出た。
体が疼きだす。熱を逃がすべく息を吐いた。
だが、前の刺激ばかりを追いかけていると、胸に軽く爪を立てられて息が詰まった。
「うっ、ん、」
「痛いか?」
痛くない、と頭を振った。
やはり好きな人と体を重ねるのは本当に気持ちいい。まだ前戯も始まったばかりなのに、この体温が清宮のものだと思うだけで体の奥から高ぶらされて、先を期待してしまう。
清宮の腕にすがりついていると、じわり、と先走りが漏れて下着が肌に張りつく感覚がした。自覚して一気に顔が熱くなる。
なのに、早くも遅くもないこのタイミングで、カチャカチャとバックルをいじる音がしてベルトが外される。一瞬腰を浮かされて、スラックスと下着が太腿の真ん中まで下げられた。
そして、清宮の手が直接触れる。
「濡れてるな。気持ちよかったか?」
「おま、本当にだま、んァ、…く、」
「また溢れてくる」
「黙れ!」
そこを掴まれては逃げられない。狭い車内に逃げ場もない。というより、狭いからこそさらに体と体が密着していった。
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騙し合うこのゲームは、
本気で惚れた方が負けなのだ。