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3.


で、今に至る。

「いいか。僕は本当はもっと大きくて格好いい鳥が欲しかったけど、半日待っても何も来なかったから仕方なくお前みたいなちび鳥で我慢してやる」

と、銀色の鳥籠に入れられた俺の前で、生意気そうな子供は堂々と言ってくれやがった。

年はリィシャの少し上だと思う。向こうの世界で言えば中学を卒業するかしないかくらいの子供で、柔らかそうな栗色の髪は右側が寝癖で少し跳ねている。僅かに吊り上がった大きな目は勝気で、猫のような雰囲気を醸し出していた。

「命令だ、ちび」

『いや、ちびじゃないし』

「じゃあ呼んでやるから適当に名前を教えろ。真名はダメだ。お前とは契約しないから」

(いや、教えても聞こえないから。…ていうか、なんで俺は契約してないって決めつけてるわけ?)

心の中でちょっと拗ねた。

モチヅキと名乗って本当の名前か聞かれるのも面倒だし、まさか鳳凰と言うわけにもいかない。結局名乗れる名前がなくて、鳥籠の中でぐったりしながら檻越しに彼を眺めた。

『…ちびでいいよ』

「やっぱちびじゃん」

(俺だって本来なら大きくて格好いい鳥なんだよ!!…いや、でも、実はダチョウが欲しかったとか言われたらどうしよう…)

まぁ、確かにダチョウならピーナッツを丸呑みできるだろうが、あの罠でダチョウを捕まえたかったとは到底思えなかった。

思考が妙な方向へと爆走するくらいには混乱していたのに、続いた次の言葉でさらに訳が分からなくなった。ぽかんとしてしまった。

「僕んちのピィたんと友達になれ!」

『…は?』

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王には世界を守る義務がある。
そして、俺にとっての世界は君である。