はあ〜疲れた…。
本日はレポートの採点が2クラス分か…。我輩は溜め息をついた。杖を振って紅茶を出すとしばしぼーっとしながら物思いに耽ることにする。

昨日は…素晴らしいひとときを過ごすことができたのであったな。思いがけず可愛らしい恋人の願いにすっかりと堕ちた我輩は、熱く、激しくあやつを愛してしまったが……。その結果がコレだ。

レポートの採点が2クラス分溜まってしまった……。


あやつがあのように可愛らしく誘惑してくるからいけないのだ。我輩は何も悪くないぞ?いや…少しはやりすぎたという自覚はある…自覚はあるのだがな…。
あまりに恋人が愛しすぎて、暴走する気持ちを抑えることができぬ。

今だって昨日の恋人の痴態が目の前にちらついて堪らぬ気持ちになってしまう。
一体どうしたのであろう…。これではまるで盛りのついた少年のようではないか?我輩は成人した大人であるのに、まるで思春期の少年のような気持ちでいる時がある。
やはり……じらされているからか?そうなのであろうか?だからこんなにも堪らぬ気持ちになるのであろうか?
もしもお前を最後まで愛したら、このような切ないような、堪らぬ気持ちもなくなるのであろうか?

それが楽しみなような…怖いような…。

我輩は早く恋人と一つになりたいと思っておる。スケベとかそういうことは今回は論外であるからして、そのような苦情は聞かぬぞ。

愛する恋人と一つになりたいと思うことは、自然なことであろう?

好きならば、触れたいと思うはず。愛したいと思うはずだ。そうしてその甘い蜜を全て味わいたいと思うはずだ。
我輩がそれをしないのは…お前を愛しているからだ。
我輩は、お前の心と身体が大人になるまで待つつもりでいる。
ま、まあ…暴走して無理やり奪ってしまいそうになったことがまったくなかったわけではないが…ウム、それはまあ…我輩も男であるからして、ついつい我慢できぬこともあったのだ…。
しかし未遂であるからして…はっ!今はそのことを考えているのではない!というか、そのようなことを考えてはならん!
仕事が進まないではないかっ!
まったく…我輩はどうしようもないな。一人の子供に、こうも踊らされるとは……。
我輩は苦笑するとレポートを添削するために羽ペンをとった。レポートを並べる為に机を片付けることにする。

その時、邪魔であったので机に置いてあった本を片付けると、その下に羊皮紙が置いてあった。何か文字が書いてある。
生徒のレポートか?それにしてはおかしい…その文字は羊皮紙に斜めに書いてあったのだ。
書かれていた文字は……





“セブルス・スネイプ教授大好き!”



なっ!!!!
こ…この文字は見覚えがあるぞ…?なんと、我が恋人の文字ではないか?!
何故我輩の羊皮紙にこのような文字が?あやつ、一体いつの間にそんなことをしたのだ?
我輩の心臓はドキドキし、頬が赤くなるのがわかった。


これは……直接告白されるよりもある意味恥ずかしいですな……。


我輩はしばらくその文字を眺めていたが、そっとその文字を指でなぞってみた。触れるだけで、お前の気持ちが流れ込んできそうで……。
我輩はその文字をなぞりながらつぶやいた。

「ああ……、我輩もお前が大好きだ……。フン、このような悪戯…さすがは天然といったところか…。意外にやりおる…。これはそのうち、我輩も逆襲をさせていただかねば…な」

我輩はニヤリと笑うと、羊皮紙を手に取り、恋人の書いた文字にそっとキスを落とした。

「さて、覚悟はできているのでしょうな?我が愛しの恋人よ……」




教授が地下室で妖しく笑っているまさにその時、主人公は突然襲った悪寒に戸惑っていたとかいないとか…。



(あれ…?また風邪引いた?やっば!温かくして今日は早く寝ようっと!:レイ)

(フフ…どうやってあやつをいじめてやろうか…非常に楽しみですな…:教授)
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