教授に呼び出された。
いつものように、魔法薬学の授業をしていたら、最後に教授から言われたのだ。

「ああ…Mr,カンザキは残るように。少し話がある」

教授のその言葉に、ハリーやロンはかわいそうに、って顔をして私を見ていた。
うん、普通は皆嫌がるかもね?陰険教授に居残りなんてさせられたら。けど、私は皆とは違うの。だってとっても嬉しいんだから。
何故ならば陰険薬学教授は、私が世界で一番大好きな恋人だから。
勿論誰にも言っていない、秘密の関係だけど。
私は教授の言葉に頷いて言った。

「はい、スネイプ教授、わかりました」

そう言いながら後片付けをする。ハーマイオニーまでもが心配そうに私を見つめてきた。私は苦笑するとハーマイオニーに言った。

「大丈夫だから…心配しないで」




教授の部屋へと連れて行かれた私。教授は私に背を向けると話し出した。

「何故呼び出されたか解るか?」

そういえば何でだろ?最近は教授を怒らせることなんてしていないけど。いや今教授は起こっているわけではないよね?
どっちかっていうと機嫌が良いみたいな気がするんですが。うーんよく解らない。だから私は答えた。

「いいえ…わかりません、セブルス」

私がそう言うと、教授はクックッと笑い、言った。

「君は……教師の私物に落書きをするのが趣味なのかね?」

は?落書き〜?何言ってんの教授ってば。そんなことした憶えは……!!
あ〜そういえば!この間悪戯心を起こして、教授の机の羊皮紙に落書きしたっけ…。あれ、見つかっちゃったんだ。
なんか、ちょっと恥ずかしいな。面と向かって言われると。私は恥ずかしくなってしまって下を向いて言った。

「ご…ごめんなさい…。僕がいない時に、ちょっとでも僕の事、思い出してほしくて…悪戯しちゃったの。セブルス…怒ってるの?」

私の言葉に教授がまたもやクックッと笑う。どうして?

「怒ると思っているのかね?我輩は、今怒っているように見えるか?」

え?私が教授を見上げると、いつの間にか教授は私の方に向き直っていた。そして教授のその顔は…妖しげにニヤニヤと笑っている。
まるで……まるで、何かを企んでいるような顔だ。怒っているような顔ではなかった。

「怒っているようには見えないけど…でもなんか…なんか…」

「なんか…何だね?」

私は首を振った。

「ううん…何でもないの…」

だって企んでるなんて言ったら、何かをされそうで。私の心臓はドキドキしだした。教授が言ってくる。

「あの落書きは…とても、驚いたが……本当かね?」

ええ?何言ってるの教授ったら…。私、いっつも言ってるじゃんか。いつも、いつもあなたに囁いているじゃない。教授、忘れちゃったの?

「本当に決まってるじゃない…。僕、いつも言ってるでしょ?セブルス、忘れちゃったの?」

私の言葉に教授はニヤリと笑ってきた。何故?!

「勿論忘れるはずなかろう?しかしな…“好き”とはどのくらいの好きなのだね?」

そ…それってずるくない?好きって気持ちは測れるものじゃないでしょ?私は顔が赤くなるのがわかった。

「どのくらいって…測れないものでしょ?気持ちって」

私がそう言ってるのに、教授ったら引き下がる気はないみたい。

「そうか?そのようなことはないぞ?我輩はきちんと測ることができるが…」

え?気持ちって測れるの?本当かなぁ?

「セブルスは測れるんだ?じゃあ、教えてよ……」

私がそう言うと、教授はまたもや妖しげにニヤリと笑ってきた。

「そうか。お前は我輩がどれほどお前が好きかを知りたいと…そう言うのだな?」

私は教授のその妖しげな微笑と、言葉にもっと胸がざわめくのを感じた。切なく胸が疼く…。危険な感じがする…。


けど…知りたい。
もしも教授がどのくらい私を好きなのか知ることが出来るなら…知りたい。

だから私は言ってしまった。その言葉を―――。

「うん、知りたいの……」

すると教授の目がキラリと光った。

「では特別に教えて差し上げよう…。
左様、お前への気持ちはな、このホグワーツの湖よりも広い。山よりも高く、海よりも深い。太陽よりも熱く、この、我輩が淹れた紅茶よりも味わいがある。調合のように複雑で繊細、そうしてこの専門書よりも難解だ…」


教授のその言葉はとってもセクシーで…その言葉の一つ一つが、私の身体の奥深くを刺激した。
教授の言葉を聞くだけで、身体は熱くなり、息が荒くなる…。
もう、立っていられないほどにときめいてしまって、身体がふらつくのがわかった。
教授はそうなることを予期していたのかしら?気が付くと私は教授の腕の中…。教授の力強い腕が私をしっかりと抱きしめてくれていた。
教授が囁いてきた。

「どうしたのだ?言葉だけで、随分と感じているようだが…?」

私は喘ぎながら囁いた。

「セブルス…ズルイ…。そんな言葉で、僕を煽って…。けど…結局測れないじゃん…、気持ちなんて…」

教授は甘い声で囁いてきた。

「だから言葉よりももっと、確実に愛を伝える方法があるのではないか…。そうであろう?」

教授はそう言うと、私にキスをしてきた。

「んんんっ………ゃ……あ……っ……んんっ」

教授の深い…深いキスに翻弄される私…。私は教授にしがみついた。すると教授はキスの合間に私に囁いてきた。

「目を開けるのだ…さあ…」

私が目を開けると、教授が私を見つめていた。凄く…凄く…綺麗な黒い瞳…。吸い込まれそう…。

「我輩はお前を愛している……愛しているのだ…」

教授は甘い声で囁くと、また私にキスをしてきた。
とってもゆっくりと、優しく…。教授の舌が私の口内の弱いところを刺激してくる。ああ…そんなことして…すっごく感じちゃうから…駄目…。
そうして、教授の舌が私の舌を甘く刺激してくる。私は堪えられず、教授の舌を追いかけてしまう。
だって…もっと感じたい…あなたを……。
私もキスの合間に囁いた。

「僕だってあなたを愛してる……こんなに愛しているの…」

そう言ってキスをしながら教授を激しく抱きしめる。
教授は私を抱き上げると、ソファーに座った。そうしながらもずっとキスを止めない。私だって止める気はない。


だって何度キスしても足りない…。
あなたへの愛は伝えられない…。
私はあなたよりももっと…もっと愛しているんだもの……。



どのくらいキスをしていたのか?さすがにぐったりとしてしまった私をみかねて教授は小休止をしてくれたみたい。
教授に私の心が見えればいいのに。私も教授の心が見えればいいのに…。そうしたらこんなに切ない気持ちにはならないのにね…。
私がそう言うと教授はクスリと笑って囁いてきた。

「すべてが解ってしまっては、面白くないぞ?解らないからこそ燃える…恋とはそういうものであろう?」

教授はそう言ってくれるけど、気持ちを全て伝えられないのはひどくもどかしいなって、そう思う時があるんだもん。

「だって…僕の気持ちを全て伝えられないのが…時々もどかしくなるんだもん…。セブルスだって、そういう時ないの?」

教授の胸にもたれて私が囁くと、教授はクックッと笑ってきた。

「まったくお前ときたら…。そんなことを言われたらもう、我輩は止まらぬ…」

教授はそう甘い声で囁くと、私にキスをしてきた。そうしてキスしながら、制服のボタンを外しだす。

「え?ちょっとセブルス…?午後の授業があるんですが…?」

「だから言ったであろう?我輩は止まらぬと…。我輩は、気持ちの全てを伝えたくなったのだ…。本日はもう諦めたまえ。我輩は今、お前を愛したいのだ…」

そんな腰にくる台詞を囁いて、教授は私の首筋に舌を這わせてきた。

「ああっ……ふぅ…ん……やぁ……そ…んなぁ……先生方に…あ…っ!…なんて…言い訳すればいいのぉ〜?」

教授は言ってきた。

「そんなことを考えるのは後だ…。今は…お前を味わいたい…」

「きゃ!んんっ……セブル…ス…そこ…だめだってぇ…」



あ〜あ、悪戯なんてするんじゃなかった。
だって、こんな目にあうなんて思ってなかったんだもん。教授がさ、夜にでも仕事をしているときに見つけて、ほんわかとした気持ちになってくれればいいと思ったからやったのに…。
これじゃあほんわかっていうか…ギラギラした気持ちになってしまったのでは…。

またもや教授にやられてしまった。けどやっぱり私は教授が大好き。どんなことをされても、教授への愛は変わらないの。
私は喘ぎながら、教授を抱きしめた……。

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