「今更なのだが…何故我輩の研究書などを見ていたのだね?」

私が勝手に教授の愛の研究書を盗み見てしまってから、かれこれ一週間が経過していた頃。放課後いつものように教授の部屋へお邪魔していたら、突然、教授から話しかけられた。

「あ…ごめんなさいセブルス。一人ぼっちで寂しかったから…。タイトルを見て気になって…」

正直に言った方がいいよね?私がそう言うと、教授は訝しげな顔をして聞いてきた。

「タイトルが気になった…と言うのかね?」

「ええ…。僕、勘違いしちゃって…」

教授ったら、不思議そう。だってあれは勘違いするでしょ?

「勘違い…とは?」

「あのね?セブルスはきっと…アロマセラピーの研究でもしてるんじゃないかなって…そう思って…」

私がそう言うと、教授は顎に手をあてて何やら考えているようだった。

「……フム…。アロマ…か…。成程、そちらに関しては我輩は、あまり詳しくないな……」

教授はそう言うと、ブツブツと独り言を言いながら何かを考えているようだった。
?教授、どうしたのかしら?不思議に思った私は教授に尋ねた。

「ねえ、セブルス…どうかしたの?」

すると教授は私をじっと見つめてきた。そうしてふいにニヤリと妖しげな笑みをうかべて言ってきた。

「なんでもない…」

なんでもなくないでしょ?何なのその謎の笑み……。すっごい気になるんですけど…。

でもいくら聞いても教授は教えてくれなかった。ニヤニヤと私を見つめてくるだけだ。
なんか…ひじょーに嫌な予感がしますが…。



私はそう思っていたのだけど、その嫌な予感はみごとに的中するのでした…。
教授のエッチ〜!!




そして次の日。何故か昼食の時にふくろうがやって来た。
私の所にふくろうを飛ばす人は、おじいちゃんか教授しかないんだよね。どっちからかしら?そんなことを思いながら手紙を読むと、なんと教授からだった。
ええと…なになに?
ほんのりと薬草の香りがする手紙には、一言。


【今日は、夕食後20時になったら我輩の部屋へ来ること。用事は事前に済ませてきたまえ】


だって。なんだろ?
不思議に思った私は教授をそっと見つめた。すると教授はいつもの不機嫌な表情のまま、おいしくなさそうに食事をしていた。
変な教授…。よくわかんないけど、夜じゃなきゃダメなら、夜に逢いに行こうっと!
私は手紙をポケットにしまうと、フクロウにパンをあげたのだった。


そうして夜になった。

当然ながらこんな時間になったら生徒になんて廊下で会うわけない。時折ゴーストが通ってくることがあったので、軽く挨拶をしながら、私は教授の待つ地下室へと向かった。
教授の部屋の扉をノックする。けど、教授から返事はなかった。
???あれ?教授ってば…留守かしら…?私がそんなことを思っていると、突然扉がゆっくりと開いた―――。




部屋の中は何故か薄暗かった。灯りをおとしているみたい。

「ねぇ……セブルス…いないの…?」

私はきょろきょろと辺りを見回して教授を探すけど……おかしい。教授がいないのだ。いつも座って仕事をしている机の所にもいないし、調合をしている暖炉にもいない。キッチンの所にも行ったけどいなかった。

「セブ…どこ…?」

なんだか不安になってきてしまった。
ひょっとして寝ているのかしら…?そう思った私は、寝室の扉を開けた。するとほのかに、なんとも言えない素敵な香りがした。
この匂いは……?
教授のベットの頭側には蝋燭がいくつかともされていた。素敵な香りはこの蝋燭からかしら?
ひょっとしてアロマキャンドル…?
それにベットの周りに黄色い花がちりばめられていた。私はその花びらを一つつまんでみた。匂いを嗅いでみると…素敵な香りがした。この素敵な香りはこの花びらから香っていたんだ!
それにしても…教授ったらどうしたのかしら?
これじゃあまるで…まるでどっかのエステサロンのようだ。

「エステでもするつもりかしら…教授ってば…」

私がそうつぶやいたその時、後ろに人の気配がして私は振り返った。するとそこにいたのは―――教授?


教授は左手に何かが入っているガラスの瓶を持っており、何故か機嫌が良さそうだった。
なんで?

「時間通りにちゃんと来たのだな、結構…。今日はな、ちょっとしたリラックス法を試してみようと思ってこのようにベットの周辺を飾ってみたのだ」

教授はとっても嬉しそうにそう言うと、持っていたガラスの瓶をサイドテーブルに置いた。

「リラックス法…?何ですか?それって…」

私がそう言うと、教授は私に言ってきた。

「マッサージだ。お前がこの間言っていたのではないか。アロマセラピーかと思った、と…。我輩はそれから色々と研究してきたのだぞ?」

教授はそう言うとローブを脱いでいる。
って…ええっ?!それって…それって教授が私をマッサージするってことっ?!

それって絶対やばいんじゃないですか…?

確実にいやらしいことされるに決まってる!だって何だか…何だか…教授ったらすっごく嬉しそう…だし…。
そんな、マッサージなんて教授がふつーにするはずないじゃんか!
ど…どうしよう…。私は焦った。それなのに教授は平然と言ってくる。

「さあ、服を脱ぎたまえ。そうしてそのベットに横になるのだ…。我輩が、お前をマッサージして差し上げようではないか…」

わーやばいっ!何とかしないとっ!!

「あの…セブルス…僕は、いいよ…。やらなくっても十分にリラックスしてるから…ねっ?」

私はそう言いながら後ずさった。早く、この部屋から出ないとっ…!私の手が、扉のドアに触れたまさにその瞬間!
教授は杖を振って呪文を唱えてしまった!
とたんにすさまじい力で引き寄せられ気がつくと私は教授の腕の中…。教授はニヤリと笑うと私の頬を撫でながら囁いてきた。

「我輩がキモチ良くしてやると言っているのに…日本人は本当に遠慮深いですな?…仕方ない、このような方法は取りたくなかったが…恨むなら、自分を恨むのだな」

教授は意味不明な言葉を呟くと、またもや杖を振って呪文を唱えてしまった。すると私の体は強制的にベットに寝かされてしまった。そして…両手はベットの柱に丁度バンサイをするかのように括りつけられてしまった。

「な…っ!…ちょっと…セブルス…さん?コレは一体どういうことですか?」

状況が掴めません!
私が焦ってそう言うと、教授はクックッと笑いながら言ってきたのだった。

「もちろん愛しい恋人に我輩が自ら愛のマッサージをして差し上げるのだ…。楽しみですなぁ?」

教授はそう言いながら私の服のボタンを一つ、また一つと外していったのだった――――。





教授はじらすように私の服を少しずつ脱がしていった。
私は恥ずかしくてもうどうしようもない。だって…愛し合う時はもっと素早く脱がされるから、こんなに焦らすように、それはそれはじっっくりと私の肌を舐めるように見ながら服を脱がされると、羞恥心で身体中が熱くなってくる。
愛撫されるわけじゃない。教授はただ私の服を脱がしているんだ。
ただ…それだけのはずなのに、どうしてこんなに胸がドキドキするんだろう…。私は自分の呼吸が荒くなるのを感じた。
私、すっごい淫乱なんだろうか…?教授の指先が時折掠めるように私の肌に触れるだけで、何だか淫らな気持ちになってしまう。こんなこといけないのに…。

教授はマッサージするだけって言ってたから、愛し合うのとは違うのに、なのに何だかとっても淫らな気持ちになってしまうのは何故なんだろう?
私は必死で他の事を考えようとした。こんな淫らな気持ちは早く切り替えるに限るんだ!って、そう思ったから。すると教授は私の気持ちを見越していたのかしら?妖しく笑うとそっと囁いてきた。

「どうしたのだ?頬を、そんなに染めて…目を、潤ませているようだが…」

「!!な…なんでもないの…」

「フ…そうかね…。ではこれからマッサージをしていくぞ?我輩が調合したオイルを使って、全身をマッサージするので、被験者は動かぬように。よろしいですな?」

「…動かぬようにって…両手括られてるんだから、動けないじゃん」

「そうであるが…念のため…な。では、オイルをかけるぞ…?少し、くすぐったいかも知れぬが、我慢したまえ」

「…!!ひゃっ!!冷た〜い!それに…そんなにかけていいのぉ〜?」

「フフ…すぐに温かくなるゆえ…我慢するのだ。それにこの位が、適量だぞ?」

「そうなんだ…。……あ……っ………!!!………は……っ……!!」

「どうかしたかね?随分と、苦しそうだが……」

「セブルスのえっちぃ〜!!…そ…そんなトコロ…ああっ…!!…マッサージなんかしちゃ…は…んっ…だめだってぇ…やぁん…だめぇっ…ソコばっかりぃ…ああんっ…はあんっ…」

「仕方ないであろう…?ココがとっても凝っておるゆえ…きちんとマッサージしてやらねば…な?」

「凝ってるんじゃないったらぁ…ん…!!ああんっだめぇっ…はあんぅ…両方いっぺんだなんてっ…ああっ!…だめだってばぁ…んっ…きゃ…ぅん!」

「駄目なのかね…?仕方ないですなぁ…。では、ココはこのくらいで止めておこう…」

「ああんっ…は…んっ……や……止めちゃ…やだぁ…」

「…止めなくて良いのかね?先程はあれだけ嫌がっておったのに…。おかしいですなぁ?」

「ああ…そんな…意地悪しないでよぉ…。セブルスの…いじわるぅ…」

「意地悪…とはこういうことを言うのだぞ…?」

「はぁんっ…!!!駄目っ!そこはホントに駄目だってっ!!ああんっ…ひゃっ…はん〜っ…」

「このような状態になってしまっては…な…こうやってマッサージしてやらねばココはリラックスせぬゆえ…。フフ……気持ちイイであろう?」

「…!!ああんっ!…セブルスの…えっちぃ〜!!…はんっ…普通は…っ…そんなトコロなんてマッサージ…きゃ…しないでしょっ!…あっ…ああんっ…ああんっ」

「何を言うのだね?いつもしてやっているではないか?我輩が、何度も…何度も…こうやってやって何度もイカせてやっているだろう…?」

「ああんっ…きょーじゅの…えっち〜!!」

「ククク…すさまじく、イイ眺めですな…。ああ…お前はなんと淫らなのだ…」

「ああ…っ!!やぁんっ!…いじわるしないでよぉ〜!…はあんっ…ああんんっ…」

「フム…凝っている箇所が沢山ありますなぁ?我輩がすべてじっくりと時間をかけて、ほぐして差し上げよう……」

「ああ…っ!…そんなぁ…」




教授はいやらしい声でそう言うと、その言葉の通りに私の身体のあらゆるトコロをマッサージと称して愛撫したのでした。
ええ…アレはもうはっきり言ってアロマセラピーなんかじゃないですから。
あれじゃあ性感マッサージだよホントに…。

しかもオイルまみれになった私を、教授はとっても嬉しそうに眺めまわし、挙句の果てに浴室へと連れて行かれた私は、それはそれはいやらしく身体中を洗われたのでした。やけにいやらしい手つきの教授によって。
ああ…思い出しただけで胸の動悸が激しくなってくる。

も〜ホントにきょーじゅのスケベ〜!

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