第3章 白き獣達
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彼等は姫を信じて待ち続けた
必ずまた会えると
姫も、彼等に応えようとした
あの時、悪魔の手が伸びなければ、今とは違った未来が有ったのだろうか
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「みんな…って?」
琉紅の言葉に不思議そうに首を傾げる梅流
琉紅は、ニッコリと微笑み、言った
「大丈夫、私について来て」
琉紅が梅流の腕を引っ張る
疑問は晴れなかったが、梅流は琉紅について行く事にした
「きっと、大丈夫だよ。みんなに会ったら、きっと思い出すから」
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―――
―――どのくらい歩いたのだろうか
1時間以上にも思えるし、もしかしたらそれ以下かもしれない
しかし、不思議と怖くは無かった
むしろ、梅流の期待は高まるばかりだった
――これから、どんな不思議な事が起こるのだろう
――どんな、人達に逢えるのだろう
まるで、聖夜にサンタクロースを待つ子供のようにワクワクしていた
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