「あ!ねぇ、あなたはなんて名前なの?」
ワクワクしながら梅流が尋ねる
「私は、琉紅(ルク)」
「そっか!琉紅っていうのね!私は…」
「あなたの名前は、もう知っているよ、梅流」
「え?」
キョトン、と梅流が琉紅を見る
琉紅は梅流の手を握って言った
「おかえりなさい、私達の姫君。さぁ、行こう。みんな、あなたの帰りを待っている」
――――――
――――
そして、止まっていた時計は、再び時を刻み始める
止まっていた歯車は、再び回り始める
姫の帰りを待つ者達のみが、それを予感していた
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