リボーン複数主 | ナノ


▼ 予告

リング争奪戦が終わり、ツナの祝勝会も終えた翌日の放課後。なまえは1人、駅前のあるショップに訪れていた。
黒曜で寄り道云々で散々怒られたので、わざわざ1度帰宅して着替えてから訪れたそこは、オタクなら殆どの人が利用したであろう青いアニメストアだった。
意気揚々と入っていったなまえは迷うことなくコミックの新刊コーナーへと進んでいく。
本当ならくるみや由良も一緒にという予定だったが、くるみはヒバリに風紀委員の仕事を頼まれたらしく来れなくなり、由良は道場に用が出来たとかで不在だった。

「!あった…」

新刊コーナーを隈無く探したなまえはお目当ての漫画を見つけ、良かったと安心して手に取り会計に進んでいく。本当なら新しく発売されているだろう好きなアニメや漫画のグッズを見て回りたいのだが、新作のゲームと今回の新刊を購入したことで財布がギリギリの状態なのでグッと我慢する。絶対見たら買ってしまう。

「なまえちゃんじゃないですか!」
「ハルちゃん!」

透明のカバーも貰い、購入した漫画をカバンにしまって店を出て暫くすると前方からハルがやってきた。どうしたのか聞けば、リボーンを探しているという。

「リボーンくんを?」
「はい。突然いなくなっちゃったみたいで…見てませんか?」
「うーん、見てないけど、気づかなかったかもしれない。もし思い出したら教えるね。」

ハルに答えながら、頭の中はもう始まったんだと前世の記憶を引っ張り出す。
ハルはお願いします!と言ってどこかへ駆けていった。それを見送って、なまえははぁ、と溜め息を吐いた。

「もう未来編かぁ。早いなぁ…」

ハルや京子と違い、自分はどういう立ち位置なのか全く分からない。正直、リング争奪戦に巻き込まれたとはいえ、基本的に一般人でいいはずだが、リングに触れる時点でちょっとマフィア寄りだ。そんな自分はきっと、ボンゴレ狩りの対象に入っているだろうし、今までの自分の鈍臭さから見てすぐに殺されるだろう。

「呆気ない死に方するんだろうなぁ。」

諦めたように呟いたなまえは、ふと未来で成長した自分の最推しの姿を思い出す。

「生で見たかったなぁ。」

少し残念そうに呟いたなまえは、自分は京子やハルと違い、誰かが守るような対象ではないとの考えから未来に飛ばされることは無いと結論づけていた。
そんな彼女は次に口にするのは推し(2次元)見て切り替えよ!という楽観的なもので、そのまま帰路に着いた。





未来編へつづく

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