こねた
左門と数馬
「でさ、結局なにから藤内を護りたいんだ?」
「なにって、…藤内を傷つける全てのものからだよ」
「格好いい事言うじゃん!数馬の癖に」
骸と雲雀
「痛いのはどうですか?」
「嫌に決まっているでしょ」
「なら痛く抱いてあげましょう」
君の知る時間の全てを凌駕する痛みを。
骸と雲雀
「つれないな」
「君に惹かれる奴なんているの?」
「これはこれは手厳しい」
乱太郎ときり丸
「乱太郎は愛されてるんだろうな」
「…?」
両親に愛され、愛しているんだろう。
想い溢れる、実直な愛で。
文次郎と仙蔵
失言、おっとっとっと口をついて溢れ出た。
下唇の筋肉はゆるゆると垂れ下がり閉じられない。
慌てて両手で隠すけど元に戻ることのない言葉たちは、思ってもいないものばかりで泣きそうだ。
それを意に介さない文次郎の態度にもっと涙がにじんだ。
「少しは傷付けよ。嘘って気付けよ。…私を見て」
「すまん」
泣くぞ、…馬鹿!
prev /
next