07:初日、下校


「…そういえば、立海大附属の人たちとはどこで知り合ったんだ?」


『あー…』


赤司くんに問われ、思わず苦笑してしまう


「どうしたんだ?」


『…実は…さっきの昼休み、立海の丸井くんに会って…ご飯あげたの…そうしたら丸井くんが幸村くんたちを連れてきて…』


「…ふむ、なるほど…」


赤司くんは何か考え込んでいる


『…ど、どうしたの…?』


「…いや、お前は誰にでもモテるんだなと思っただけだ」


『え…?』


それってどういう意味…?


と問い返すより先に、赤司くんが私の手を引いて歩き始める


「さ、教室に戻るぞ。お前は病み上がりなんだから」


『あ、はい…』


赤司くんに連れられて教室に戻ると、赤司くんは教室の入り口で私と向かい合い話す


「…下校したら、さっきの立海の奴らに連絡するのか?」


『そりゃあ…連絡先貰った以上は連絡しないと失礼でしょう?』


「はは、みのりらしいな。でも、何かあったらすぐ俺に連絡するんだぞ」


『あ、うん…』


「それじゃあ」


先生に呼ばれたって言うのは、咄嗟の嘘だったらしい


赤司くんは、そう言うと去っていった




赤司くんを見送ってから、私が座席に戻って持っていたスマホを確認すると、しっかりと赤司くんの連絡先が入っていた


ほ、本当に幼馴染みなのか…


他にも、黄瀬くん、黒子くん、青峰くん、緑間くん、紫原くんの連絡先が入っていた


私は帰ったら親に聞いてみよう、と思って、帰宅の準備を始めた


すると…


「おーい、みのちーん」


「おーい、みのりちゃん、呼ばれてるよ〜」


『え…?』


何となく聞き覚えの在る声が響いたかと思えば、クラスメイトから呼ばれ、その方に顔を向ければ…


『…むらさきばらくん…』


「事故に会ったって赤ちんから聞いたけど大丈夫〜?」


『え、あ、うん…』


連絡先が入ってたけど、私は紫原くんとも仲がいいのか…?と困惑しながら返した


「ん〜、なんか顔色悪いし〜ほんとーに大丈夫〜?」


『…あ、あはは…』


私は苦笑するしかなかった


「そーそー、赤ちんからでんごーん。今日は送っていけないから、大路地を通って帰るんだぞーって」


『…』


さっき会ったばかりなのに…


…っていうか、私は赤司様に毎日送ってって貰ってたのか…?


と思うと、顔が真っ白になった


畏れ多い…!!


「あー、みのちんまた顔色が悪くなってる〜」


『…ごめん、大丈夫だから』


なんとかそう返すと


「そーお?何にしろ気を付けて帰りなよ〜」


とだけいうと、紫原くんは去っていった


『…はぁ』


…さっき見たスマホの通り、私ってもしかして他のキセキの世代とも知り合いなんだろうか…


そんなことを思いながら、やっと帰路についたのだった…








初日、下校

(はぁ…すごいな…)



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