美化委員会 | ナノ




旧校舎裏、この学園の旧校舎付近は旧校舎が崩壊する恐れがあるので立ち入り禁止だ
にもかぎってこの駄犬は旧校舎の日当たりがいい庭で寝ている。

田中はぎゃぁぎゃぁ言っていたが比奈に掴まれている腕に力を入れられたのか大人しい


「ばーかーいーぬー?」

「ン……ぁ?」

「起きろ」

「ぎゃっ!」


外の土を踏んできた靴でバカ犬の頭を踏みつける
板垣叶(イタガキカノウ)、それがこのバカの名前。
身長は2mを超えているくせにバカな泣き虫のキモイ奴


「いって…だれ…、っ!あおい!」


踏んだのが俺だと分かった瞬間、慌てて逃げようとする叶の手を踏んで押さえ込む
叶は涙目になりなりながら「やめて」と声を荒げる
そんなに大きい声だしたってココは校舎から離れているし
叶の仲間も叶がココに居ることなんて知らないんだからやめなよ


「庭で寝るなって言ったろ」

「っ、ここは俺の大切な場所なんだよ!」

「規則は規則、これから板垣叶を美化委員会で厳重に処罰しまーす」

「ぁっ…やだやだ、やだ!」


叶の髪の毛を掴んで引っ張るとブンブンと頭を振るがそれでは髪の毛が抜けるだけである
つうかさ、そんなに嫌がられても困る


「だぁいじょうぶだって、叶」

「は?」

「今日は痛いことしないよ」

「え……」


「俺は、ね」


あはは、その憎しみの篭った目俺好きだよ


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