君が飽きるまで傍に居てあげる
君にあげる3
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華奢な体つきのわりにアカギは良く食べるな、となまえは思った。何が食べたい?と聞いて言われた料理を作って出すとそれを黙々と食べる。
「お昼済んだし買い物一緒に行く?」
「…いいよ」
「え?あ、行くんだ」
「誘ったのはそっちでしょ」
「そうだけど…いつもなら寝てるって断るから」
「たまには、ね」
近くのスーパーまで手を繋いで歩く。いつもなら煙草をくわえて先に行ってしまうのに、今日はどうしたんだろう。
帰ってきて暫くしてからなまえは干していた洗濯物を取り込んだ。
もうすぐ日が暮れる
黄昏時は何故か寂しくなって買い忘れた煙草を買ってくると出て行ったアカギの姿を探してしまう。外まで迎えに行こうかと思い立った所で玄関のドアを開ける音がした。
「どうしたの。煙草買いに行っただけなのに泣きそうな顔して」
「そのまま行っちゃうのかと思ったから…」
「そんなに俺と離れたくないんだ」
「…たぶん」
「ククク。素直に言いなよ」
今日はもう、何処にも行かないから
「明日も一緒にいて欲しいな」
「なまえがそうしたいなら」
明日も明後日もその次も
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