君が安心するまで抱きしめてあげる



君にあげる2

***

朝日が眩しくて目が痛くなる。二人で住むアパートにアカギが帰らなくなって一週間。とうとう何処かへ行ってしまったんだ、となまえは諦めていた。

「ただいま」
「しげる…帰って…きたの?」
「来ない方が良かったかな」
「…ッ、本当に心配したんだから…!」

ごめん、と呟いてなまえの腕を掴むと自身の胸へ引き寄せる。優しい温もりに包まれて安堵した彼女の瞳からぽろりとひとつ、涙が零れた。




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