2015/12月
12月14日

「邪魔するで」

「リサ!」

向こうに行ってから、とんと顔を見せなかったリサがやってきた。
近況を聞くと、変わらずなようで何より。

「そう、良かったわ」

「せや、土産があんねん」

がさがさと「ちゃう、これはひよ里のや」とか色んなことをいいながら袋を漁って、桜色の袋に詰め込まれた何かを押し付けられた。
なんとなく嫌な予感がして「・・・開けてもいい?」と聞きながらも既にリボンに手を掛けて。
中から出てきたものに絶句。

「なんなの、これ!!」

「ええやろ?それで今夜は熱々やで」

「だから、要らないっていってるでしょ!?こんなのなくたって」

「なくたって、なんやの?風華、教えてや?」

にたにたと嫌らしい笑顔を張り付けるリサから逃げるように私が席を立ち上がると、丁度喜助さんが下りてきた。

「おや、いらっしゃい」

「浦原さん!ええところに!!渡したいもんがあんねん」

こそこそと耳打ちで話し出した彼等を見ていられなくて、私はふいと席を外した。
とりあえず、この袋の中身はどうすべきだろうか。



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