優しいココロ1

明智
「蘭丸、信長様に忠誠を誓ってからの君は、まるで…」



ガラシャ
「殺戮人形。」
蘭丸
「え?」


馬背を洗う蘭丸。
隣で蘭の姿をじっと見ているガラシャは
父がぼやいた言葉を思い出した。

蘭丸
「ガラシャ様?」
ガラシャ
「……。」
蘭丸
「ガラシャ様。」
ガラシャ
「ん?なんじゃ?」
蘭丸
「聞いてなかったんですね。」
ガラシャ
「すまぬ。」
蘭丸
「今言った言葉は。」
ガラシャ
「わらわ、何か喋ったか?」
蘭丸
「無意識なんですね。」
ガラシャ
「わらわは何と言ったのじゃ。」
蘭丸
「…。」
ガラシャ
「蘭?」

蘭丸「殺戮人形って。」
ガラシャ
「…。」
蘭丸
「私の事ですよね。」
ガラシャ
「そんなわけないじゃろ!蘭は優しい!蘭は心を持っておる。」
蘭丸
「なら…いえ、なんでもありません。」

蘭丸は杓と桶をもって去っていく。

ガラシャ
「蘭…。」


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