嫌なことを後回しにするともっとやりたくなくなる






「あなたは、根っからのヒーラーなんですね。」

『まぁ、医療人ですから。』


ハンター協会で後藤会長と話をつめる。
かなり我侭な提案だとは思っていたけど、思っていたよりすんなり認めてくれた。

「詳しい話は後日協会幹部とギルドから代表者を招いて調整していきましょう。」

『ありがとう御座います。』

端的にいうと
私はハンター協会に所属することにした
ただしギルドから申請を受け、協会から派遣という形で各ギルドのレイドに参加する
もちろん派遣には報酬を支払ってもらい
ゲートのランクが高いほど優先的に派遣されることになるだろう。

いろんなギルドにお世話になって
「S級ヒーラー」の重要性が身にしみた。

S級だなんて大きな力を私は手に入れて

全員は無理だってわかってる
だけど目の前に見える人だけでも
死なせたくない

なるべくみんなが、少しでも安心してレイドに望めるように

少しでも私が力になれたら嬉しい

これが私の答えだ。そのために力を使いたい。






ただ、問題はこの決意をどう彼に伝えるかだ。
散々お世話になっといて、ギルドにははいりまてーん!なんてフザケてるとしか言いようがない。
怒るかも、嫌われちゃったらどうしよう。

でももう話すしかない。これ以上先延ばしには出来ない。

とりあえずアポを…






「………。」

ひ、ひえー!!!!!沈黙。こええ
お話したいことがあるからギルドにお伺いしますって電話で言ったのに、食事にいきましょうと言われてしまった。
なんでこんな空気なの!せっかく白川社長とはじめてのご飯なのにー!!!

電話口の低めの声に興奮してる場合じゃなかった!くぅ!

私が緊張してる空気を察したのか、ピリピリとした空気が漂う。これ、絶対ハンタースに入ると思われてるよね?
早く言わなきゃ!でも
あんだけ好き好きダダ漏れてたんだもん。今更白虎ギルドにはいりまてーん。なんて……いや、もっとはやく決めるべきなのにズルズル白川社長目当てに先延ばしてた私が悪いんだけど。だって白川社長となかなか一緒のレイドいけないんだもん!!

「………最上代表ですか?」

『へ………。』

「ハンタースに入るんですよね?」

こわ………声低い。でもかっこいい。やばい。お仕置きされたい、このまま犯され(自主規制)だめだ。

『ちがうんです!!!ごめんなさい!!!』

「へ?」

ほぼ涙目でハンター協会で話したことを説明する。

「……。」

え、無言?怒ってる?おこってるの?

『……うぅ、白川社長とレイド行きたいです!まだ魔獣化みてないし!
呼ばれたらすぐ行きます!都合のいい女扱いでいいから!!!!』

あ、心の声が

びっくりした顔の白川社長かわいい。
ポカン顔。あ、すき。


「……まぁ、わかりました。」

『ほんとですか?』

「他のギルドに入られるよりマシです。」

『よかった、嫌われちゃったらどうしようかと。』

思わず力が抜ける。
ちょっとふって笑ってくれた。くそぅかっこいい。やばい。まじで
てか、二人でご飯。やばい。かっこいい。
グラスちっちゃくみえるー!!!
はぁ、かわいい。すき。抱いて。
やばい。
安心した瞬間脳内パレードえげつない。

「最上代表には伝えましたか?」

『あ、えっとまだです。』

「そうですか……。」

『白川社長に1番にお伝えしたくて。』

「……ありがとう御座います。」


ちょ、ちょっと嬉しそう!!かわええ。
やばい。すき。まじすき。
これ、やっぱ白虎ギルド入るべきだった?
どうしよ、めっちゃ酔わせてこのままホテル連れ込んだら駄目かな?
かっこよすぎる。体格良すぎる。
ぎゅってしてほしい。なんなら絞め殺してほしい。


「これからもよろしくお願いします。」

『わ!はい!!こちらこそよろしくお願いします!』

ぎゅっと力強く握手した。
手大きい。あー、この手でめちゃくちゃにされたい。
駄目だ。もう全部そっちにしか頭まわらない。
白虎ギルド入らなくてよかったかも
入ってたら確実にいつか襲ってしまう












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