25

 車に戻ってから自宅に戻るまで、二人の間に会話はなかった。助手席に乗ろうとした御幸をけん制するかのようにロックをかけられた時には、拒絶されているのかと流石に落ち込んだ。けれど後部座席に乗り込んだ時、一週間ぶりに見る彼女の横顔に胸がざわついた。脈無しでもいい、今は。今だけは。

 車内で話を始めるつもりは毛頭なかった御幸は、黙って彼女の運転する車で自宅に戻る。いつものように駐車場に車を留め、荷物を抱えて車から降りてもマネージャーは逃げ出さなかった。震える手で車の鍵を手にしたまま、俯きがちに御幸についてくる。また逃げないかチラチラと背後を気にしながら、御幸はマンションのエレベーターに乗り込む。彼女と、共にだ。

「……」

「……」

 居酒屋を出てから、お互い一言も発しない。今日ほど人目を気にする職業でなければ、と歯がゆい思いをしたことはない。そうして自宅まで向かい、扉を開けたまま御幸は背後を振り返る。

「入れよ」

「……は、はい」

 怯えたように声を震わせ、彼女は慌てて玄関に飛び込む。その姿を見ると、まるで関係性がリセットされてしまったかのようだ。ついぞ見せることのなくなったその表情は懐かしくもあるが、今は痛ましく見えてしまう。だが、もう遠慮する必要はない。自宅まで来ればマスコミだの何だのと気にする必要はない。やっとゆっくり話ができると、鍵をかけて振り返ったその瞬間。彼女は素早く頭を下げてきた。

「──ごめん、なさい。嘘を、吐いてしまい、ました」

 震える声は今にも泣き出しそうで、下げられた後頭部は捕食される小動物のように見えた。やはり、そんなことを気にしていたのか。今の御幸にとってどうでもいい、些細なことを、一週間も、ずっと。

「さっき、事務所に退職願を出しました。すぐには受理されないようですが、でも、すぐ、辞めます。次のマネージャーは、手配頂けるとのことでした。だから、許してなんて言いません、だから、もう──」

 つらつらと語る女を眺めながら、よくもまあ勘違いだけでそこまで突っ走れるものだと感心する。だが、しみったれた懺悔を永遠に聞くつもりのない御幸は、さっさと行動に出ることにした。

 細い肩を掴むと、大袈裟なぐらい震えて顔を上げた。恐怖と驚愕に満ちた表情も悪くない、なんて悪趣味なことを考えながら御幸は彼女の身体を自分の方へ引き寄せた。容易く傾く身体を胸板で受け止めて、もう二度と逃げないよう背中に腕を回して抱き寄せる。


「──お前が、好きだ」


 ムードも何もなければ、小細工も一切なし。ストレートど真ん中の速球勝負。いい年して、青臭いことだと自嘲を漏らす。けれど、この頑固な忠犬相手にそんな策を講じていては、尻尾を丸めて逃げられてしまう。もう、そんな真似はさせないと、ぎゅうっと冷えた体を抱きしめる。フリーズした女は、氷漬けになってしまったかのように思えた。

 どれほどの痛々しい沈黙が流れたか分からない。うんともすんとも言わないマネージャーが何を思っているのか、恐る恐る腕の拘束を緩めてその顔を覗き込む。厚い胸板に押し付けられていた顔はぽかんとしたままで、あんまりにも間抜けなもんで乾いた笑いが漏れた。

 その瞬間、その表情のままボロリと大粒の涙を零し始めるのだから、御幸の動揺たるや筆舌に尽くしがたいものだった。

「うっ、う……っ」

「な、泣くほど嫌なのかよっ!」

 堰を切ったようにボロボロと涙を流して嗚咽を漏らすのだから、然しもの御幸もパニックになる。服の袖を目元に押し付けるも、その程度で泣き止んではくれない。ぐずぐずと、まるで子どものような泣き顔を晒す。そして次の瞬間、わななく唇はこう叫んだのだ。

「嘘だあぁあ〜〜〜っ!!」

 わあああん、と大声で泣き叫ぶ女に一瞬面食らった。泣いている。大の大人が、声を上げて。虚を突かれるも、御幸はすぐに我に返ってその肩を強く揺さぶる。

「嘘じゃねえよ!!」

「う、うそ、です──ぜ、絶対、っ、ありえない!」

「この状況でそんな嘘吐くわけねえだろ!」

「からか──って、る、でしょう! 私が、うそ、ついてたから!」

 これでも決死の覚悟で思いを告げたというのに、泣かれた上に嘘吐きとまで言われてしまうなんて。怒りとやるせなさが沸き上がってくるも、泣き喚く女を前にすると多少は冷静になれた。努めて優しく、落ち着いて、その泣き顔を覗き込む。

「そんなことどうでも──いや、まあどうでもはよくねえか。お前が俺のファンだからなんだよ。寧ろ嬉しいぐらいだっつの。好きな奴が自分のファンなんだからな」

「ちがっ、そんなこと、だって……っ!」

「違わねーよ。だからこの一週間、気が気じゃなかったんだぜ。俺にもチャンスあるって分かったのに、雲隠れされるんだからな」

 だから、もう逃がさない。未だ止まらない隣人の涙を拭くの袖で拭いながら、もう片方の手で腰を抱き寄せる。無理強いするつもりはない。でも、逃げないで欲しい。可能なら、選んで欲しい。望めるのなら、同じ思いを返して欲しい。

 けれど、彼女はしゃくりあげるだけで、イエスともノーとも言わない。しきりに、「うそだ」と言うだけで。

「なあ、何でそんなに疑うんだよ。流石に傷付くぞ……」

 勘違いだったとはいえ、他人を憎むほど思っているのに。これほどの感情を、他の誰かに抱いたことはないと言い切れるほど、愛しているのに。どうしてそれを一概に嘘だと言い張るのか理解ができずに訊ねると、彼女はえぐえぐと泣きながら、とんでもないことを言い出した。

「だって──みゆき、さん、元カノさん、のこと、まだ、好きでっ」

「……は?」

 耳を疑う一言に、呆れを通り越して怒りすら過ったほどだ。元カノ──確かに、もう三年も前に別れた女の顔を忘れたことはない。それは認める。だが、まだ好き、とは、なんだ。彼女は一体、何を言っているのか。

「何寝惚けたこと言ってんだ。そんなことあるわけねーだろ!」

「う、嘘ですっ! だって、毎晩毎晩、その人の夢を見てるんでしょうっ!!」

 御幸は今度こそ絶句した。確かに、その女を夢に見ていた。何度振り払っても追いかけてくる呪詛に、何度魘されたことか。それは認める。だがそれは、彼女を愛しているからではない。むしろその逆だ。御幸が見ていたのは、紛れもない悪夢。けれど、その理由を口にするのは躊躇われた。そういう契約だ、いやしかし、けれど。

「か、勘違い──です! あなたの心には、まだその人が、いて! わ──私は、ただ、傍にいて、サポートして──必要と、してもらえるのは、嬉しいです、でも、それは、『好き』じゃないです、ちがう──ですっ」

 口を噤む御幸に図星を付いたと確信したらしいマネージャーは、とめどなく溢れる涙を拭いながら半ば叫ぶように告げた。その泣き顔に、御幸は腹を括った。仕方がない、緊急事態だ。彼女は信頼に足る人物だし、何より誤解を解かねばこの仕事も辞めかねない。だから御幸は、言いたいことを全て吐き出した女の涙に濡れた瞳を覗き込む。

「確かに俺はあいつの夢を見てた。けどな、それはあいつのこと引き摺ってたからじゃねえ。断じて、違う」

「じゃあっ、なんで──」

「そもそも、俺とあいつが別れた本当の理由、知らねえだろ」

「……ほんとう、の、りゆう……?」

 ぐずる子どもをあやすように優しく問いかけると、彼女は目を赤くしたままきょとんと御幸を見上げた。ぱちぱち、と瞬きをする都度涙がぽろりと零れた。世間一般的には、破局の原因は『相手方の浮気』と公表してる。だが、それが原因ではない。いや、確かに浮気されたこと自体にも思うところが無いわけではないが、その程度で御幸一也が不眠症を患うと、本気で考えているのだろうか。

 数秒の沈黙後、女は素直に首を振る。当然だ、誰にも言っていない。言えるわけがない、こんなこと。マスコミにバレたら一大事、なんてレベルじゃないのだから。だからこそ他言無用という契約で御幸も取引に応じたのだ。

 けれど事が事だ。御幸は三年ぶりに、その秘密の蓋を開けた。

「いいか。あいつはな、ドラッグをやってたんだ」

「──え」

「法に引っかからない、所謂危険ドラッグってやつ。あれ飲んで元マネージャーと──その、ヤッてたんだよ」

 危険ドラッグを法で取り締まることは困難だと、こちらを安堵させるように告げた相手方のお抱え弁護士のふざけた面を思い出すと、未だに腸が煮えくり返る。違法な薬物は、いわば手配書のようなもの。人間の指紋や虹彩と違って、ちょっと手を加えるだけで違法薬物は『法で規制されていない薬物』という扱いになる。故に手配書に載っていない薬を巡って、法の目を掻い潜る連中が後を絶たないのである。御幸と交際を続けていたその女も、そんな人間だったのだ。

 本人の弁では、『寂しかったから』だ。野球選手として、日々あっちこっちの球場を飛び回る御幸と過ごせる時間は僅かだ。その寂しさを埋められなかったのは、確かに御幸の責ではある。けれど、女はその孤独を、よりによって薬物で埋め合わせたのだ。所謂セックスドラッグと呼ばれるそれに手を出し、適当な男と夜を越す日々。そうして数いる男のうち元マネージャーを誘ったのは、たまたま御幸が浮気現場に遭遇した日だったという。今思い出しても、吐き気が込み上げる光景だ。けれど、説明しなければ。

「確かに、浮気されたのはショックだった。それなりに堪えたとは思う。ドラッグなんかに手を出したこともな。でもな、一番の原因はそれじゃない」

「じゃあ、なんで──」

「……あいつさ、言ったんだ。『どうせ地獄に堕ちるなら、あなたとがよかった』ってな」

「そん、な」

 今度は彼女が絶句する番だった。そう、一人で堕ちる地獄であれば、まだ悔いるだけで済んだだろう。そこまで追いつめていた自分にも咎があったのだ、と。けれど孤独に苛まれた愚かな女は、事もあろうに人として誤った道に踏み込んだだけでなく、御幸さえも道連れにしようとしたのだ。

「そりゃ、俺だってそんなん飲むわけないけどさ。でも、気付かないうちに飲み物や料理に薬を入れられてたらと思うと──だせーけど、怖かったんだ」

 怖かった。そう、間違いなく御幸は恐怖していた。薬物、ダメ、ゼッタイ。なんて標語、日本に居ればいくらでも聞かされてきた。それが常識だと疑わなかった。なのに、最も身近だと思っていた人間がいとも容易く堕ちた。その呆気なさにも怖かった。けれど何より、道連れにしようと考えていたことこそが、御幸の心に癒えぬ傷を残したのだ。もしも御幸もそんなものを飲まされていたら。そして知らぬうちに中毒と化してしまったら。球界永久追放なんて目じゃない、身体も、心も破滅してしまう。

 それこそが、御幸一也が人間不信に陥った、本当の理由だった。

「けど、相手もそれなりに名の知れたアナウンサーだったろ。違法じゃないことを逆手に、縁を切るから他言無用でって口止めされてたんだよ」

「……みゆき、さんも、関与が疑われる──から」

「ああ。実際、違法じゃなきゃ警察は取り締まれない。通報したところで互いの事務所に傷がつくだけ、百害あって一利なしってな」

 人としてそれが正しいことだったか、未だに分からない。堕ちた女が更生するまで傍で支える道も、あったのかもしれない。だが、結局球団と相手方の事務所は他言無用で両者を接触させないと約束し、この件は『ただの野球選手とアナウンサーの破局』で終わらせたのだ。ドラッグに手を染めた彼らが今どこで何をしているのか、御幸にとって知る由もない。ただ、風の噂で、元居た職場を追われたと聞いたような、そうじゃないような、だ。

 けれど、それも今となっては過去の話である。だが、愛した女がよりによってそんなトラウマを掘り起こしてくるのだから、御幸の方が泣きたくなった。未だにその目は疑心に満ちているのだから、本当に手に負えない。

「でも、その人のことは──」

「何とも思ってねえよ。……いや、流石に嘘言った。正直怖い、とは思う。でも、それだけだ。好きでも何でもねえ」

 御幸にしてみれば、ただ仕事を終えて自分の家に帰ったら恋人がマネージャーとキメセクをしていたのだ。その地獄に巻き込むつもりがあろうがなかろうが、百年の恋も冷めるというものだ。彼らが薬なんぞに依存しないよう、支えてあげよう──なんて親切心も愛情も、『恐怖』が上塗りした。巻き込むな、近付くな、俺から野球を奪うな。御幸が思ったのは、それだけだった。結局のところ、御幸にとって彼らはその程度の存在でしかなかった、ということだ。

「……なあ、これでもまだ嘘って思う?」

 秘密も秘密、大スキャンダルを暴露してまで、御幸はこの女を繋ぎ止めたかった。あわよくば、それ以上も欲していた。けれどまずは、信じて欲しかった。もうとっくに、御幸の心は胃袋ごと掴まれているのだと。人間不信に陥った御幸が今一度と手を伸ばすほど、愛してしまったのだと。そうでなければ、何も始まらないから。

 いつの間にか、涙はとっくに止まっていた。色々とショックを受けた様子ではあるが、御幸を見上げて呆然としている。涙に濡れた袖をそのままに、するりと冷たい頬を撫でる。

「この生活がきっかけだったことは認める。けどさ、それだけなら、こんなことしねーよ」

 背中を丸めて、抱き締めた女の顔を覗き込んだ。こつん、と額がくっつく。ああ、額も冷たい。けれど、御幸の身体は燃えるように熱いから、ちょうどいい。心地よい体温にほっと息を漏らすと、腕の中の彼女はふるりと震えた。

「お前が好き。……できれば、付き合いたい。ダメなら、好きになってもらえるよう、頑張る」

 具体的にどう頑張るかは、ノープランだ。何せ言い寄られる方が多い人生だった。女を口説く言葉は生憎と持ち合わせていない。だからこそ、思ったことを、そのままに伝える。元々、あれこれ考えて物を言えるほど器用な性質ではないのだから。

「だから、お前の気持ちが知りたい」

 ようやく、言いたいことが全部言えた。一週間、たったこれだけのことを伝えるために随分時間がかかってしまった。勿論、言って満足するほど安上がりな男ではないが、ふわふわとした安堵感が込み上げてくる。この、柔らかな体温の所為だろうか。

 とはいえ、問題は彼女の想いだ。これだって、一歩間違えばパワハラのそれである。けれど、何度となく写真を見つめる女の顔を見てきた御幸には、僅かながら勝算があると踏んでいた。そう、あの視線は紛れもなく『恋』だ。問題は、それを憧れだけに留めるかどうか、だ。祈るような思いで──けれど不思議と落ち着きながら──御幸は答えを待つ。眼鏡のフレームがぶつかるほど至近距離にあるマネージャーの顔は、徐々に色を取り戻していくのが分かる。

「……応援、できれば、それで、よかったんです」

 ぽつり、と唇が言葉を零す。まるで夢を見ているような面持ちで、信じられないとばかりにわなないている。

「ずっと、ファンで……十年も、応援してて──世界のどこかで、活躍するあなたを応援できれば、それで、十分でした」

 ふ、と力なく笑む女は、かつて少女だった頃を思い出しているのだろうか。目に涙を溜めながら、遥か昔を懐かしむように、時折しゃくりあげながら、ゆっくりと語る。

「マネージャーとして抜擢された時、ほ──ほんとに、嫌でっ。女ってだけで嫌われて、一番応援してる人にそんな目を向けられて、本当に、嫌で、哀しくて、辛かった」

「……それは、あー、悪いな」

「いいえ、いいえ! それでもいいと、思ったんです。あなたの力になれるなら、と。それで、大好きだったあなたが戻るならと、毎日いろいろ、考えて──それだけで、よかった、のに」

 なのに、と女の声が一段と震える。

「こんなに、傍にいて、笑いかけてもらえるように、なって──ご飯、作ったり、作ってもらえたり、信頼、してもらえたり、して、わたし、だめ、なのに」

「だめじゃ、ねえよ」

「だめ──だめだめだめ、こんなの、だめです、卑怯です、マネージャーってだけで、私、だめなのに、どんどん、わたしっ」

「……どんどん、なに?」

 期待が、胸の内で膨れていく。沸き上がるこの感情は、歓喜なんて器にはとても収まりきらない。くっつけられた額は、今や彼女の方が熱いほど。真っ赤に染まった頬に触れると、愛した瞳が再び涙に滲んでいく。

「すき、です、だいすき、だめなのに、抑えられなくて──憧れだったのに、ただの、ファンでよかったのに、わたしっ」

 矢継ぎ早に紡がれる言葉が、すうっと全身にしみこんでいくようだった。ああ、その言葉をどれほど欲していたか。諦めようと思っても、どうしても諦めきれなかったその一言が今、御幸の為だけに向けられている。これを喜ぶなと言う方が、甚だ無理な話だ。

「憧れと恋愛は、別じゃなきゃだめか?」

「わ、分からない、ですっ、でも」

「……なあ、『でも』は、もう止めようぜ」

 額を離して、少しだけ顔を上げる。やはり、この方がよく見える。目にいっぱいの涙を溜めながら、懸命に御幸を見上げる彼女の顔。その瞳の奥に宿る感情を、ずっと、ずっと追い求めてきたのだから。

「ほんとにだめなら、直せばいいだろ。それでもだめなら、別の道を探せばいい。これからずっと、二人でさ」

「……わたし、と?」

「ああ。お前とじゃなきゃ、できない」

 人を好きになったことがないわけじゃない。それでも、時間をかけてでも共に歩く道を探したいと思える人は、初めてだった。正直、過去を完全に断ち切ったとは言い難いのかもしれない。けれど、今までだって二人で乗り越えてきたのだ。これからも大丈夫だという確信があった。

 彼女は、もう二度と明けないのではないかと恐れた夜から、連れ出してくれた。もう人を信じられないと思っていたのに、こんなにも人を好きになれた。諦めなければならないと背中を向けた愛が、手に入った。いくつもの山を乗り越えてきたなら、この先どんな山や谷が待ち受けていようとも、きっと。

「すき、です、ずっと、すきでした──御幸さんが、すき」

「俺も。ずっとお前が、欲しかった」

 二人で同じ体温を分かち合う。十年の思い出がなくとも、これから共に築いていける。ただそれだけでこんなにも幸せだと思い出させてくれた人を、御幸は力の限りずっと抱き締めていたのだった。

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