Memo
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ずるずると何かを引きずる音がする。
「あ、アリス」
いつもの制服を着た彼女はいつものように消化器を引きずって歩いている。
「・・・元気そうね」
私はダイヤの城に滞在しているし、彼女は帽子屋屋敷。
こうして測量会の時にしか会えないが会うたびに彼女はおかしな行動ばかり。
「うん、元気だよ。アリスも元気そうだね」
にっこり。
彼女が笑う。
その笑顔だけを見れば彼女が狂っている事なんて分からない。
この世界の人達は何処かしら狂っているけれど、余所者である彼女もまた彼らに負けず劣らず狂っている。
・・・ある意味では彼ら以上に狂っているかもしれない。
「・・・よかったら一緒にガーデンパーティへ行かない?それに今回は賭もしてみたいなって思ってるの」
おそるおそる尋ねてみる。
「うん、いいよ。お腹空いちゃったね」
やっぱり消化器を引きずりながら彼女は私の隣を歩く。
「あのお姉ちゃん可笑しいね」
役無しの子供が手を叩いて彼女を笑った。
その途端彼女の顔から表情が消える。
気付いたときには彼女は引きずっていた消化器を片手で持ち上げていて。
私は慌てて彼女を止める。
「ちょっと!会期中は争い事禁止でしょ!?」
「・・・・・・」
彼女は、ゆっくりと消化器を下ろす。
そして表情のない顔で私を見て一言。
「狂ってなんかないよ」
どの口でそんな事いうのかしら。
そんな言葉を飲み込んで私は分かっているわと彼女に返した。
(QuinRose)
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Reの彼女に子供が出来たらな、な妄想
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ナイフを突き付けて私は私を殺します。
大切な物を全て捨てて、私は貴方を殺しました。
許してなんて言いません。
だからどうか、貴方にも貴方を愛してくれる人が現れますように。
(QuinRose)
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Reの彼女に子供が出来たらな、な妄想
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不機嫌シリーズの彼女に子供が出来たらな、な妄想
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「あ、エリオット。大丈夫だった?」
役無しを刺し殺した包丁を投げ捨てながら彼女が言う。
私はと言うと目の前で起きた殺害劇に足が固まっていた。
「ほら、後ろからコレが来てたから危ないと思って。殺しちゃったけどいいよね。だってブラッドの敵みたいだし。それってエリオットの敵でもあるでしょ?」
まったくもって普段通りに笑う彼女の左手は血まみれで、顔や服にも血が付着している。
「お、まえ」
流石のエリオットも動揺が隠せないのか驚愕の表情を浮かべている。
「あ、ごめんね。エリオットの服、血で汚れちゃった。ああ、顔にも付いちゃった」
彼女はハンカチを取り出すと汚れていない右手で持つ。
「ごめんね?洋服は後でクリーニングに出さなきゃ。ああ、もちろんクリーニング代は私が出すよ。私が悪いんだもの」
服を汚した事は悪いと思っているらしい。
・・・人を刺し殺した事は全然悪いと思っていないようだが。
(QuinRose)
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特捜とSPが一緒の世界だったらな、詰め合わせ
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