嗚呼、愛おしき絶頂

 しかし、さっきからへそばかりを責められているためそろそろイキたい波が高くなり、強い射精感がやってきていることが分かり、必死でなんとかイクのをこらえている最中だ。
「うっあっあっ、んんっ、んんううっ! はあっはっはあっはあっはあっはっ……も、だめ、です。イキたい。イっちまいそうですっ……! も、限界ですっだめっ……!」
「そういえば、お前ってよくへそ舐められながらイってたな。乳首よりもへその方が性感帯って変わってんな。でも、そこもかわいいか。よし、イってもいいぜ、許す。イキたきゃイキな。止めねえよ。ただ、イったらまた勃たせるけどな」
 とのお許しの言葉に歓喜し、絶頂へ向かうべく身体を解放させてやり存分に快感を受け止める。そうすれば、気持ちよくイクことができる。
 因みに、許し無しでイクとその後、散々焦らされて我慢させられ勢いでイかされてしまうので、イっていいと言われてからでないと後々痛い目に遭わされる。幾度も経験させられたことなので思い知ってしまっている自分が少し悲しい。
 さらにしつこく行われるへそ責めに、徐々に身体と心のリミッターを外してゆくとまるで蕩けるような快感が身体を支配し始める。
 久々のこの感覚に、身体が悦んでいるのが分かる。
「っん! あっあっあっあっ、カラダ気持ちいっ! おや、おやぶん気持ちいっ! はあっ、はあっ、んっんっ、ああああイキそうっ……!」
「お前がイキたいっつってそれからが長いことくらい、覚えてるぜ。イキたかったらもっと直前に言えよ。まあ、どちらにしてもイかせることには変わりねえけどさ。ほれ、ほれほれこうか!」
 唾液を含ませた舌先で、へその窪みを嬲られる。ちゃぷちゃぷと中で唾液が泳ぎ、それと共に窪みにも微妙に舌が当たり、そのままぐりっと抉られるように舌を動かされると唾液が中から溢れ出て、それを当たり前のように啜って飲み下すそんな愛撫を受けとうとうあまりの気持ちよさに危うくイってしまいそうになり、思わず叫んでしまう。
「うあっ! ああああっ、ああああう気持ちいっ、気持ちいっ! ああっああっ、い、イイッ! へ、へそでイクッ……! だめ、だめですっ、ああああ気持ちイイッ! やっ、やっイク、イクイクッ!!」
「お? とうとうソノ気になってきたか。今度こそちゃんとイクんだろうな。どうだ、これでイキな龍宝! イっちまえ!」
 言葉と共に、へその窪み周りを細かく前歯で食まれ始め、その痛みとも呼べる快感に強烈な射精感が呼び起こされてくる。
 ペニスからはザーメンともカウパー液とも呼べる液体がだらだらと零れ始め、ぴくんぴくんと跳ね始める。
 身体も同様に、食まれるタイミングに合わせて身体がビグビグと動き掴まれている腰が捩れる。
 もう限界だ。イってしまう。ペニスにも触れられていないのに、へそだけでイってしまうのは些かどうかと思われるが、とにかくイキたいものはイキたいし、事実イキの波に襲われている。
 絶頂は目の前だ。
 とどめとばかりに一箇所をひどく、食まれるというよりも窪みの縁を噛みつかれ激痛に身体がギグッと一瞬強張るがその後、丁寧に舐められるとじんじんとした快感が這うようにやってきて、そのままの流れでとうとう、今日で一回目の絶頂に達してしまう。
「ああっ、うあっ、あああああうううううっ! やっやっやっ、イック、イック、イック、イクイクイクイク! ああああイックうううう!! やっ、気持ちイイッ! イイッい、い、イックうううっ! ああっあっあっあー! あああああ!!」
 頭の中が真っ白にスパークし、やってきた怒涛の射精感に任せて身体を解放してやると、ドッと快楽が身体に流れ込んできて、まだへそ責めは続いていたのでその勢いに任せて連続でイってしまう。
「うあああっ!! やっ、また、またイクッ! イック、イクイクイクイクイクッ! ああああイっちまううううっ! うああ、やあああっ! あああああっああああああー!!」
 どびゅっどびゅるるるるっと勢いをつけたザーメンが下腹から腹、胸そして顔にまで飛び散り、何度にも分けてのそれによる快感を、しっかりと身体全体で享受する。
 この体験は何度しても、飽きないほどに気持ちがイイ。鳴戸とセックスする時大抵、一度目はへそでイかされることを忘れていた。
 荒い吐息をつき、ボーッと天井を見上げる。
「はあっ、あ、はあっはあっはあっはあっ……は、は、はあっ、い、イった……き、気持ちイイッ……ああああ、い、イイッ……!」
 すると、まるで覆いかぶさるように鳴戸の顔が近づいてきて、唇に吸いついてくる。そして、ナカをべろりと舐め上げられ、息が整う前に濃厚なキスをされてしまう。
 舌を吸われ、柔く食まれると敏感になっている身体が反応し、体温が上がる感覚と共に快感も流れ込んできては龍宝から理性を奪っていく。
 本能で鳴戸の首に腕を回し、さらなる口づけを強請るとしっかり応えてくれ舌と舌を絡ませ合い、舐め合って溢れ出る唾液を啜り合って互いの腹に収め、散々濃厚なものをしてからそっと唇が離れてゆく。
 それがどうしても名残惜しくて追って口づけると、一瞬鳴戸が驚いたようだが構わずその唇を舐め、誘ってやるとすぐにでも乗ってきてくれ、またしても舌を絡ませ合い、そして食み合う。
 柔らかな舌を噛むと歯に程よい弾力が返ってきて、それも愉しくしきりに舌を食んでいると今度は食み返され、まるで先ほどを咎めるように少しきつく噛まれる。だが、噛まれるのもまた違った快感があり、ぢゅるぢゅると音を立てて唾液を啜り飲むと鳴戸も同じく龍宝の舌に乗っている唾液を啜り、そしてごぐっと音を立てて飲み下している。
 幸福の瞬間だ。
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