蜜蜂のおねだり

 鳴戸の左手は根元を持ち、右手は亀頭を包むようにして大きな手のひらで撫でたくられ、あまりの快感に声が止まってくれない。啼きっぱなしだ。
「やああっ! おやぶんっ、おや、おや、おやぶんっ! きもち、気持ちいっ! イイッ、イイッ、い、イイッ!! ああああイイッ!!」
「イイ声だな、ずっと聞いていてえ声だ。もっと出ねえか?」
「はあっはあっ、やっやっ、おや、おやぶんっ! はああっ、気持ちイイッ! イイッ、イイ、ですっ!  すっごく、イイッ……! おかしく、なるっ」
「おお、なっちまえよ。おかしくなった龍宝見てえなー。ほれ、ほれほれこうすればおかしくなるか?」
「あっあっ、やっやっ! あああああ!!」
 さらに勢いをつけて扱かれ、亀頭をしこたま撫でられるとあまりに気持ちがよくてイってしまいそうだ。これまた絶妙な力加減で、身悶えしながら鳴戸の肩に爪を立て首を打ち振る。
「やっ、おやぶんっ! おやぶんっ、い、イクッ……! イキそうっ……! い、い、い、イクッ……! だめですっ、あっ、ああああ!!」
 ずりっと踏ん張った足がシーツを滑り、鳴戸に凭れかかる形でペニスへの愛撫を受け止める。先ほど、浴室でイったばかりだというのにまたイってしまうのだろうか。
 するとまるで追い打ちをかけるようにして、鳴戸が屈んだと思ったらへそを丁寧に舐め始める。この二点責めはマズイ。だが、鳴戸の舌は遠慮もなくへそを中心とした肌を舐めてきて龍宝をたまらない気持ちにさせる。
 片手で器用に亀頭だけをマッサージするように擦り上げ、へそはへそで窪みに尖らせた舌先を入れて抉るようにしてしゃぶってきたりと、まるでイけと言わんばかりの責めに半泣きで快感を訴える。
「んあっんあっ! あっあっああっ! お、おやぶんっ、おや、おや、おやぶんだめイクッ! イっちまいます! イック、イクイクイクイクッ!! あああああ!!」
「ん……イクならイっちまいな。止めねえぜ。イったらまた勃たせる。イけ龍宝! イっちまえ! 我慢するこたねえ、イっちいな!」
「あっ、やっ……そんなっ、ああっ、あっあっ!! うああああ!!」
 さらに苛烈を増す二点責め。
 へそ周辺は舐められ過ぎて真っ赤に肌の色を変え、窪みに至っては唾液が溜まって赤い池のような様相になっており、ペニスももはや限界の域だ。
 このままされると確実に、イク。
 カウパー液も大量に溢れ出ているのだろう、鳴戸が扱くたびにくちゃくちゃといった粘着質な音が聞こえる。
 さらにへそを舐められ、溜まった唾液を舐め取るように啜られそのまま、大きくへそを何度も舐めてゆき、その舌は下腹へ行ったり胸の突起を吸ったりと忙しく動き回りしこたま快感を送ってくる。
 もはや我慢も限度がある。
 快感がペニス含め下半身をぐるぐると行ったり来たりを繰り返し、こうなってくると気持ちイイのか苦しいのか分からなくなってくる。
 もうイってしまいたい。イって、楽になって気持ちよくなりたい。そういう欲が頭を擡げ出し、必死で鳴戸にイキを訴える。
「おっ、おやぶんっ! い、イクッ……! イキますっ、だめっ……ああああだめっ、イクッ……! も、ホントにイクッ……!」
「だーからイけって。なに我慢してんだ。お前は遅漏か? イクならさっさとイキやがれ! 色っぽいツラ見せてみろ!」
 ビチビチと音が立つほど強くペニスを握り扱かれ、その上、亀頭までもを手のひらを使って回すようにして刺激されると待ちに待った射精の時だ。
 目の前が真っ白に染まり、それと同時にチカチカと何か光り輝くものが見える。そう思った途端、下半身で快感が爆発し、その勢いに任せて思い切り鳴戸の手のひらに向かってザーメンを吐いてしまう。
「ああああっ! うああっ、あああうイってる! イってる、イっちまってる! んんっああああ気持ちイイッ! ああっあっあっ、イイッイイッ、イイッ! ああああっああっあっあっあー!!」
 さらに追加で扱かれ、連続イキを体験しまたしても鈴口から何度にも分けて白濁液が飛び散り、それらはすべて鳴戸の手に飛び、思い切りイキの快感と余韻を愉しむ。
「はあっはあっ、あっあっきもち、気持ちいっ……! は、はあっ、イった……ふっ、はあっ、気持ちイイっ……はあっはっはあ」
「こりゃまたたくさん出たなー。もしかして溜まってたか? あらー、こんなに出しちまって色っぽいツラ晒しやがってまあまあ」
「ん……おやぶん、気持ちイイ……」
 頬だけと言わず顔全体を真っ赤にしてぼーっとしながら素直な感想を述べると、鳴戸は悪戯が成功したような、そんな無邪気な笑みを見せて身体を伸び上がらせ、口づけてくる。
「そんなに良かったか?」
 無言で何度も頷くと、さらにたくさんの触れるだけの口づけが落とされ、夢中になってそれを受け止めていると不穏に鳴戸の手が動き、それは股の間に入って行ってちょんっと、中指でアナルを突かれ、思わず身体がビグッと跳ねてしまう。
「なっ、なにっ、なにをっ! おやぶん!!」
「だって、男同士っつったらココだろ。お前だってそれくらいは分かるだろうが」
「それは……でも、おやぶん……」
「なんだよ、最後までさせねえつもりか? 俺はやるぜ。やるぜっつったって、お前がいいって言わなきゃできねえんだけどな。龍宝ー、な? んな?」
 鳴戸は足の間に入っており、身体を伸び上がらせたまま龍宝の頬を両手で柔らかく抓って揺らしてくる。これは、明らかにおねだりの仕草だ。
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