あなたの淫乱なアリス

 そのまま何度も大きくへそばかりを舐められ、鳴戸の持つ熱でそこがだんだんと熱くなってくる。そしてとうとう、窪みに舌先が入り細かく振動を送るように刺激され、勝手に腰が捩れ跳ね、啼いてしまう龍宝だ。
「うああっ、あああっ! あっあっ、だ、だめっ! ソコはっ、ソコッ! ソコ、だめっ! 止してください、感じちまう! またっ、またイクからッ! イクからッ! だめえっ!!」
「やっぱココ、だいぶイイみてえだな。反応が顕著じゃねえか。素直でいいな、かわいこちゃんは」
「や、あっ……おやぶんっ! 意地悪です、おやぶんっ! あ、はあっ」
「褒めてるじゃねえの。素直でいいって。お前は俺に対しては誰よりも素直でかわいいからな。そういうところも、すっげえ気に入ってんだけど、やっぱお前はかわいいな」
 そう言って、へそを舐められぢゅっと吸われてしまい鬱血痕がへそのすぐ横に浮き上がり、丁寧に舌が這いまた窪みに舌先が入る。
 どうやらとことんまでそこで追いつめるつもりらしい。
「ココ、すげえお前の味がするな。美味い。お前は普段はピリ辛だけどこういう時の龍宝は甘いんだよなー、肌も態度も言葉もおねだりも」
「んっ、なにがピリ辛ですか。甘くしてるのは親分でしょう。俺のこと甘やかすから、肌まで甘くなるんです、おやぶんを愉しませるためだけに、俺は甘くなるんです」
「……お前、ホントに龍宝か? なんだそのかわいい言葉は。何なんだ、めちゃくちゃ欲情してきたんだけど、どうしてくれる」
「責任、ちゃんと取ってあげますからもっと、気持ちよくして……」
 するとさらに熱烈にへそにしゃぶりついてきて、快感で思わず腰がガクガクッと揺れる。そのまま丁寧に大きく何度も舌が往復し、鳴戸の唾液が窪みに溜まりトロトロと零れ落ちる頃に漸く唇が離れてゆく。
 ホッと息を吐くと、その隙を突くようにぢゅるっと音を立ててへそに吸い付かれ溜まっていた唾液が吸い取られ、窪みを舌先で突かれて舐められる。
「あ、あ、あっ……! おや、おや、おやぶんっ! も、止めてくださいっ! 本気で、止めてくださいっ、イっちまいます。また、イクのはもういやです、だからっ」
 ちゅっ……と音を立てて唇が離れてゆき、屈んでいた鳴戸が起き上がると同時に掬い上げられるようにして下から口づけられ、ねっとりと舌と舌を絡み合わせるようにして舐られ、ぢゅっと音を立てて吸い付かれ、薄く開いた口から舌が入り込んできて咥内を熱い舌が這い回る。
 龍宝も鳴戸の唇に吸いつき、ぢゅぢゅっと音を立て唾液を啜り飲む。
 やはり、鳴戸と交わすキスは特別に気持ちがイイ。というよりも、鳴戸としかこういったキスの経験は無いが。あまりキスという行為に魅力を見出せなかったが、鳴戸とこういう風に抱き合い何度もキスを重ねるうちに、そういった認識もすっかり覆されキス好きになってしまった。
 ただし、鳴戸だけに限定される。鳴戸だから許せるし、したいと思う。そんな自分が、実は少し気に入っている龍宝だ。鳴戸だけの特別というものを持っているのは嬉しいし、満足できる。
 舌を絡めつつ、積極的に鳴戸の咥内へ舌を滑り込ませ唾液を啜って柔く食むと食み返され、ふと何故こんなに必死になっているのか我に返った龍宝は、ついのどの奥で笑ってしまうと鳴戸も笑ったのが分かり、二人してくすくすと笑いながら唇を合わせ、舌を絡め合う。
 ふっと唇が離れると、二人はじっと互いの顔を見て徐々に緩み笑みに変わる。
「おっかしいですね。なんでこんなに必死になってるんだか」
「そりゃオマエ、そこにお前がいるからよ。お前だってそうだろ、ここに俺がいるからキスしたいんだろ?」
「当然のように言いますね。それは言えますけど。おやぶんが目の前にいて、他の人間がいないならキスしますね。それは当たり前ですよ」
「っかー! 言うねえ。でも、それは俺もかな。俺の場合、誰かがいようが居まいがしたい時にしちゃうけど」
「親分は節操が無さすぎるんです。……それより、俺ばっかり気持ちよくしてもらうのもあれなんで、あの、おやぶんの……アレ、舐めてもいいですか? ちゃんと気持ちよくなるようにしゃぶります」
「んー……フェラチオねえ。正直、お前のフェラはきらいじゃねえけどあんまりして欲しくはねえかな。そういう関係でもねえし」
「そういう関係って、じゃあどういう関係になれば親分のをしゃぶっていいことになるんです」
「ムキになるなって。そういう意味じゃなくて、お前に媚びるような真似はして欲しくねえって言ってるんだ。商売女みてえなことすんな。して欲しくねえ」
「……俺がしゃぶりたいと言っても?」
「だめだ。でもまあ、あれか。先っぽ。そこだけなら勘弁してやってもいい。だが、そこから先少しでもしゃぶったらそこで終いだ。セックスも止める。守れるか?」
「何故そこまで拘るのか分かりかねますが……分かりました。親分の真心と思って、先っぽだけ、しゃぶらせていただきます。それでいいんですよね?」
「仕方ねえだろ。お前が聞かねえんだから。んじゃ、一旦尻から指抜くぞ。乾かないうちに突っ込みたいから、手早くな」
「色気のないことを……そうですね、分かりました。では、折角すごく勃ってくれてることですし、しゃぶりますね。だから、もっと俺で気持ちよくなってください」
「殊勝なこと言いやがって。エロい子ちゃんが」
 龍宝はわざと淫猥な笑みを浮かべ、膝立ちになって上を向いて勃っている鳴戸のペニスに手をかけ、ゆっくりと上下に扱き始める。
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