心臓を型どる

　というのも、勝手に身体がそのように動いてしまうのだ。徐々に動きも激しくなり、サラダ油の滑りもよく勢いをつけて腰を必死に上下に動かすと、多大なる快感が身の内から湧き上がってきて、つい大声で啼いてしまう龍宝だ。
「ああっ、あっあっあっあっあっ！　ああっ、うあっ、き、きもちいっ！　あっイイッ！　い、い、イイッ……！　おや、ぶんっ、イイっ？　はあっ、おやぶん気持ちイイッ？」
「いいぜ、すっげえ気持ちイイ。お前は上に乗ってもかわいくてイイコだな。もっとしてくれるか」
「んっ、はあっ……い、イイッ……！　きもちよく、なってください、もっともっと。動きますから、気持ちよくなってください、はあっ！」
　上半身を屈ませ、鳴戸の唇を奪いながら腰を動かす。そこでもペニスがＧスポットに当たるよう角度を考えながら腰を動かし、快感に酔う。
「んんっ、はあっ、はっはっはっはっ、んんっ、おや、ぶんっ！　んっあっ！　おやぶんっ！」
「んっ、は、はあっ、はっ……りゅう、ほ、うっ」
　互いの口で唇が塞がれているため、片言になるが名を呼び合い気分を高めてゆく。濃厚に舌を絡め、唾液を啜りそして飲み下す。
　ふっと唇が離れ龍宝はまたしても身体を起こし、鳴戸の両膝に手をかけ、それを支えにして足を大きく開き、ピストンを開始する。
「お、おやぶんが、入ってるトコ、見えますか……？　あっあっ、きもちいっ！　んっ、見え、ますっ？　うんっ！」
「丸見えだよ。エロい野郎だな、龍宝オマエ結構エッロいヤツだったんだな。清潔そうなツラして」
「んっんっ、おれは、ただ親分に気持ちよくなって、欲しい、だけっ！　ですっ、あっあっ！　イイッ！　あっイイッ！！」
　ひたすらに腰を動かしていると、やってくる強烈なまでの射精感。ペニスは既に射精準備はできており、いつでもザーメンが発射できる状態だ。
　どうやら興奮が行き過ぎてしまったらしい。このままではイってしまう。それを素直に伝えれば、鳴戸はなんと言うのだろうか。
「おやっおやっ、おやぶんっ！　い、イクッ！　い、い、イキたいっ……！　い、いい、です、かっ？　イっても、イイッ？　親分もイって、また後から一緒にイクのも、いいですけどっ、ああっ！」
「抜かずの二発か。いいねえ、じゃあ一発目イクか！　俺も頑張らねえとな。よし龍宝、こっち来い」
　ぐいっと腕を引かれ、上半身が倒れ込み鳴戸の上に覆いかぶさる形になったところで、下から猛烈な突き上げが始まり、そのあまりの激しさに身体をブレさせながら大きく啼いてしまう。
「うああああ！！　あああっ、あああうううっ！　うあああきもちっ、気持ちイイッ！！　おや、おや、おやぶんっあああああ！！」
「やっぱこうでなくちゃな。ガツガツいくぜ、ついて来いよ」
　鳴戸の両腕は龍宝の背に回り、がっちりと抱き込まれたまま腰を使われるその贅沢な体位に興奮も止まない。鳴戸のうなじに顔を突っ込み、すんすんとにおいを嗅ぎながら責められたくる。
　そのうちに、とうとう我慢も限界になり強請りの言葉が龍宝の口から飛び出す。
「ああああっ！　ああああイック、イック、イックううううっ！！　だめ、だめです、だめだめ、だ、めっ……ああああイっちまう、気持ちよすぎてっ……イクッ！！　イックう！！」
「よっしゃ、じゃあ一発目イってみようぜ！　俺も……イクッ！！」
　やって来る爆発的な射精感。と共に、下半身に熱が集まり、目の前がチカチカと光り始める。
「あっあっ！　だ、めっ……イクッ！　イックイック、イックうううううっ！　おやぶん、おやぶん！　おや、ぶんイクッ！！　うっあっあああああー！！」
　思い切り身体を解放してやると、ペニスが膨らみ勢いよく鳴戸の腹の上にザーメンをブチ撒けてしまう。
「あ、ヤベエッ！　締まりが、すげえっ……！　っく、俺もイク！　龍宝、お前ン中出すぞ！　中出しするけどいいな！」
「あっあっ、くださいっ！　おやぶんの、出した白いのが欲しいっ！　ナカ、出してッ！　出してイってくださいっ！」
「うっく、ヤッベ、イック……あああクソッ！　イクッ！！」
　まるで龍宝の身体に叩きつけるようにして腰を使った鳴戸のペニスがナカでぶくぶくぶくっと膨れ上がるのを感じると、胎内にどばっどばっと何度にも分けて大量の熱い液体が飛んでくるのが分かる。
　その熱さにも、感じ入ってしまう龍宝だ。
「はあっはあっ……はっはっはっはっ、熱いっ！　ナカ、熱いぃっ……！　は、あっ、きもち、いっ……熱いの、気持ちイイ……」
「はー、イっちまった。まずは一発目。しかし、締まりがハンパねえな、お前ン中。きっつきつで、気持ちイイぜ」
「おやぶん……キス、して。して、ください……キスがいい」
「おーおー、甘えちまって。でもかわいいから許す。キスな？　よし、顔上げろ」
　ゆっくりとうなじに埋めていた顔を上げると、両手で頬を包まれ触れるだけの優しい口づけが何度も降ってくる。
「ん、ん……んん、おやぶん……すき」
　その呟きを合図のようにして、濃厚なキスが始まる。互いの舌を舐め合い、柔く食んだり唾液を啜り飲んだりと縦横無尽に舌を動かし、二人の体温が交じり合うころに漸く唇が離され、うっとりとした表情で龍宝は鳴戸を見つめる。
「はあっ……すっごく、気持ちイイ……」
「やっぱ、かわいいんだよなあ、オマエ。なんだろうな、ムキムキの男なのになんでこんなにかわいく見えちまうのか不思議でならないぜ」
　それに、龍宝は薄く笑んで鳴戸の胸に擦り寄る。