愛してるを咀嚼

 汗をかいたからか、鳴戸のにおいが濃く感じられる。すうっと息を吸ってかおりを鼻に取り入れ、ほうっと溜息を吐く。
「俺には親分が、すごく素敵に見えてますよ。男らしい顔も、身体もにおいも全部、素敵だと思ってます。……お慕い、してます」
「ん、そうか。それならまあ、いっか。よっしゃ、じゃあ二発目イってみっか! 龍宝、身体起こせるか」
「カラダ……ん、はい。あ、もしかして……」
「お前の好きなカッコで抱く。好きだろ、抱き合ってヤるの」
 その言葉を耳に入れた龍宝はさっと上半身を起き上がらせる。すると鳴戸も追ってきて、ぎゅっと抱き合い、幸福の溜息を吐く。
「おやぶんの身体、あったかい……熱いくらいで、気持ちイイ……」
 自然、腰が動いてしまいぐりぐりとナカのナカまでペニスが入るよう腰を押し付けるようにして鳴戸の刺青を背負った背にしがみつき「はあっ……」と官能の吐息をつく。
「ああああ……すっごく、イイッ……ナカ、奥まで入ってるっ。あ、イイッ」
 少し下にある鳴戸の顔へ自身の顔を近づけると、自然と濃厚な口づけが始まりねっとりと舌を絡ませ合い、唇を合わせては角度を変えて触れ合わせ、舌を擦り合わせて柔く噛む。
「ん、ん、んっ……ふっ、はあっ、おや、ぶん……すき。気持ちイイ、すごく気持ちイイ。気持ちイイ、おやぶん」
 甘えた声でそう訴えると、それは愛しそうに鳴戸が龍宝を見つめて口づけてくる。もはやトロトロの龍宝だ。
 改めてぎゅっと抱き合うと、鳴戸が律動を始めゆさゆさと揺さぶられる。そのうちにだんだんと動きが速くなり、ガツガツと貪るような腰使いになり必死で鳴戸に抱きつき、快感を享受する。
「あああっ! んああああううううっ、うっあっ、あああああ! おや、おや、おやぶんっ、気持ちイイッ! い、い、イイッ! あっ、奥、奥すごいっ! すっごく奥、キてるっ! んあっ! ああううっ!」
 そのままの勢いでさらにGスポットをごりごりと往復で擦られ、しがみついている腕にも力が入る。
 これは反則だろう。
 だが、鳴戸は構わず腰を使ってきて龍宝の身体に腕を回しながら首元に吸いついてきたり、肌を舐め上げたりといった愛撫も忘れずに揺さぶるものだから、龍宝にとってみればもはや快感の拷問だ。
「んあっんあっ! ああっ、あああうううっ気持ちイイッ! あっあっ、イイッイイッ! い、い、イイッ……! ふあっ、はああっ、おや、ぶぅんっ!!」
「イイか。俺も相当イイぜ。ナカきっつきつだな。キュンキュン締め上げてきやがる。まったく、いいカラダしてるぜ、ホント」
「んっんっ、俺も、動くっ……!」
 鳴戸のリズムに合わせ、龍宝も腰を振り始めると奥の奥までペニスが入り込み、その上、自分でイイトコロにペニスをブチ当てることができるのでそれもそれで二度おいしい。
 必死で腰を振り、快感を思う存分身体で受け止めるとやって来るのは絶大な幸福感だ。すっかり雰囲気と快感に酔ってしまった龍宝は、鳴戸に抱きつきながら快感を訴え啼き続ける。
「あっあっあっあっ! んあっ、あああうううう気持ちイイッ! あっ、すっご、すっごくイイッ! い、い、イイッ! おや、おやぶん? おやぶんイイッ? おやぶんもちゃんと、イイッ?」
「イイって言ってるだろうが、このかわいこちゃんが。すっげえよくて今にもイっちまいそうだよ」
「んっんっ、未だ、ですよ。ぜんぜん、まだまだ、シてくれないと、んっ!」
「んじゃあ、次はやっぱこれかな」
 ぐぐっと体重をかけられ、視界が反転しあっという間に組み敷かれると、今度は正常位で鳴戸を受け入れることになる。両膝に手をかけられて割り開かれているため、結合部がよく見える。
 思わず赤面してしまうと、鳴戸が「ははは」と笑い、片手で乳首をいじってくる。
「あっあっ! やっ、ああっ!! おや、おや、おやぶん気持ちイイッ! ああっ、でも、は、恥ずかしいっ! 乳首、やっあっ! あぁっ!!」
 ひたすらに逞しく腰を使われ、アナルにペニスが叩きつけられる。そのたびにGスポットが悦び、快感がさらに倍増しになって襲いかかってくる。
 またしても、やってくる強烈なまでの射精感。
 腰を震わせながら、必死で膝にかかっている鳴戸の手に手を重ね、握っては爪を立てる。
「おやっ、おやぶんイクッ! そんなに、されたらイっちまいますっ! い、い、イクッ……! ああああ、だめ、だめですイっちまううっ!!」
 すると、宥めるように鳴戸が覆いかぶさってきて口づけをされつつ、腰が緩やかに動く。そのキスはかなり濃厚で、口の中から舌を出し絡め合いながら唾液を啜る。唇も、当然のように舐める。
 テカテカと光る鳴戸の唇を吸い、舐めしゃぶって甘噛みして離すと今度は鳴戸が追ってきて、龍宝の唇を舌ごと舐め、下唇を噛んで離れてゆく。
 そのうちに応酬になり、互いの咥内をベロベロに舐めしゃぶって息を乱しながら激しい口づけに溺れる。

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -