【企画SS】

ネタ元:学生戦争ったー
Twitter上で派生した【学生戦争二次創作企画】をメインに、その他の企画やタグを題材にして白妖(@LadyBlue_xxx)が書いた(書かせていただいた)小話を置いています。キャラの設定メモも載せていく予定。

企画っ子・関係纏め一覧
関係纏めもコチラ。

※無断転載や自作発言等の常識を逸脱した行為はお止めください。



【天燐(@tenri275)・由狩】
1 いくら潜入に慣れてるからってさ、敵情探りは暗殺部隊に任せることじゃないと思うんだ。「どーすんだよ、これ…」俺は目の前の状況にほとほと困り果てていた。足を掴まれ転ばされたと思いきや、どういうわけか膝の上に乗っかってきた女の子の頭。「あったかいのですー…」

2 そう言って呑気にも眠り始めてから数十分。「いつもと寝心地が違うと思ったら…」寝惚けていたと謝罪して彼女は天燐と名乗った。おっとりした可愛い子ではあるが、俺の窮地はここからだった。「ところで、なんで黒軍がここに?」さて、どうやってこの場を切り抜けたものか…。


2014/03/24


【風真(@nariyagakusen)・由狩】
1 戦場に出ることが多くなれば怪我も増えるわけで。それに比例して救護班の世話になることが多くなった。健全な男子である俺は可愛い子に手当てしてもらいたいという願望を抱いていたのだが。「これは詐欺だ…っ」今まさに傷付いた左腕に包帯を巻いてくれているのは女の子、のような男だった。

2 「俺だって男よりも女の子の柔肌に触りたかったよ」そう不服そうに口にするのは風真ハルト。男だということが大変憎らしいほどに女顔である。「いい加減にしないと、傷口に塩でも塗り込むよ」とか言いつつも風真は甲斐甲斐しく手当てしてくれた。まったく、彼はとんだ世話好きであるらしい。


2014/03/24


【常磐(@s_nyah)・由狩】
1 軍も上層部も、あの人を侮辱する何もかも全てが憎かった。そして何もできなかった自分を一番嫌悪していた頃のこと。「手合わせしないか?」消えも薄れもしない苛立ちを鍛練にぶつけ、殺気立っていた俺に話しかけてきた物好き。常磐脩介、ここ最近ではちょっとした有名人だった。

2 上に喧嘩売って参謀から一兵卒に降格されたらしいのだ。なんでも、命令に背いて部下を助けようとしたんだって。ほんと、皮肉だよね。常磐のように部下を守ろうとするヤツもいれば、我が身可愛さに部下を見殺しにするクズもいるのだから。

3 「いいよ、手加減は出来ないけど」そう応えれば常磐は「上等だ」と笑った。それから互いの体力が尽きるまでがむしゃらにぶつかり合ったが、勝敗は引き分け。体は痛むし疲労もハンパなかったけど、久しぶりに気分は良かった。常磐の「次は負けないからな」の言葉に笑えるくらいにね。


2014/03/24


【常磐(@s_nyah)・妖】
1 なんてベタな展開だろう、と自分で思ってしまうほど見事に出会い頭でぶつかってしまった。「っ、ごめんなさい」相手は運悪く上級生。変な言いがかりをされるだろうかと身構えていれば、予想外なことに相手は驚いたような顔をして固まっていた。まるでお化けでも見たかのような表情で。

2 「そんなに似てますか?」皮肉っぽくそう口にして、すぐに後悔した。「……悪い。なんて言ったらいいか…」正解がわからないのだと、申し訳なさそうに先輩は顔を顰める。ああ、この人は不器用だけど優しい人なのね。ごめんなさい。困らせてしまったわね。これが常磐先輩との出会いだった。


2014/03/24


【あやと(@tonsousaku)・由狩】
1 ある日の鍛練中。ヒュッと銀色の針が俺の右手の甲を掠めた。裂けた黒手袋から覗く肌には血が滲み、痺れるような痛みが走る。「すいませーん」不可解な怪我に首を傾げていると間延びした声が聞こえ、視線を上げれば一人の男がこちらに近づいてきていた。「ちょっと手元が狂っちゃってー」

2 あやとと名乗った一年の話によると、あの針には麻痺毒が塗られていたらしい。やけに傷口が痺れると思ったら!「毒性は弱いやつだしー」いやいやいや。毒に耐性がある俺でも早くに症状が出てるから。これは確実に危険物だって。とりあえず、笑ってないで早く解毒剤を寄越しなさい。


2014/03/24


【木嶋(@chihaya_so)・妖】
1 その姿を初めて目に留めたのは、とある日の作戦中のことだった。「おら、もっと骨のあるヤツはいねーのかよ!」彼、木嶋昂輝は武器など持たず己の身一つで戦場を駆ける。武器を所持した相手にも、年上で実戦慣れした相手にも怯まず突っ込んでいくのだ。「……面白い人ね」

2 乱暴かつ戦闘好きが全面に出ていて戦略も何もない戦い方だけれど、その勢いは味方の士気を大いに高めていた。「褒めてんのか喧嘩売ってんのかよくわかんねぇよ」後に率直な感想を告げればなんとも微妙な顔をされた。ただ実力を認めただけなのに、心外ね。これからも期待しているわ、部隊長さん。


2014/03/24


【蛟守(@mizuthikami1)・由狩】
1 紛れている人間か、そうじゃないかを見分けるのは得意なんだ。所属柄ね。「でも、まさか……こんな堂々と敵軍に潜入するヤツがいるとはね」場所は黒軍の学校敷地内。対峙するのは学ラン姿の男、後に知ることとなった名は蛟守刻史。赤軍で司令塔を務める人物だった。

2 俺の腹には拳銃、蛟守の首元にはナイフが突きつけられた状態で牽制し合うこと数分。蛟守は「オマエ、暗殺部隊か…」と短く口にする。君の場合、紛れるには存在感が強すぎるんだよ。そう言ってナイフを下げれば「殺さないのか」と問われる。生憎、男同士で心中する趣味はないんでね。


2014/03/24


【常磐(@s_nyah)・由狩】
1 これで何度目だったか。悪友である脩介と素手での手合わせ。軽くするつもりが、ついつい白熱してしまって擦り傷や痣だらけになったところを運悪く救護班のお偉いさんに見つかってしまったのだ。その挙句「そんなに暴れ足りないなら」と罰走を言い渡されてしまった。

2 聞こえる足音は二人分。疲労が溜まり、体のあちこちが痛むなかでの罰走はさすがにキツイものがある。「脩チャンが余計に張り切ったせいだよ」隣で同じく罰走に励む脩介に言ってやれば大いに不機嫌そうな低い声で「その呼び方は止めろ」と返された。「次の組手、刀ありにすんぞ」ごめんなさい。

3 「さっさと倒れなかった由狩が悪い」なんて横暴な言い草だろうか。この負けず嫌いめ。それにしても、このやり取りも何度目になるだろう。なんだかんだで同じバカを繰り返す俺たちは、変なところで似た者同士なのかもしれない。こんな日常も悪くはないと、笑い合っているのだから。


2014/03/24


【柴SS @reverse774】
1 「いつも楽しそうね」その言葉を何度耳にしただろうか。楽天的な性格がそう見せているのかもしれない。でも本当は、臆病な自分を笑顔で虚飾していただけだった。だけど、今は…―――

2 「――…っ、はは…」鼻を掠めるのは硝煙と血の匂い。傷つき倒れていく仲間たちを目の前にして、俺の口元は笑みに歪んでいた。もう何度目かの生死の瀬戸際にとうとう可笑しくなってしまったらしい。何かが崩壊していく感覚に、目から雫がこぼれ落ちた。


2014/03/23


【由狩SS】
「バカ」自然とそう口にしていた。腐れ縁の彼女、あの人の妹が司令へと昇格したのだ。何でそんなもんになったのかと問えば「つまらないことを聞かないで」と一蹴される。「無能な司令塔に殺されたくないからよ」なんて皮肉に笑うから、お前は可愛くないんだよ。

2014/03/23


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