呆然と立ち尽くしている背中に頬をつけられたような やはり慰めは苦手だ、同情するのもされるのも苦手で それでも、もう何年も一緒にいるのは許せているからなのだろう。分かり合えるだなんて願ってもいないから互いにほんの少しの思いやりをもう少しだけ持てたのならその手の中の砂時計を握り締めずに済むのに。煙草の煙を燻らせる、吐く、分かることは一つだけしか持っていない 昔も今も変わらず。毛布に潜ろう。暗がりの中 月明かりに焦がれていた事を思い出す。午前四時の水溜りと発砲音、鳴り続ける携帯電話と、壊れた戦闘機。言葉は空気を震わさなかった。