やっぱり、クリスマスって特別な人といっしょにいるのが
いいのかしら?








☆武ノ内 空
12月23日午後1時 学校

















「皆と一緒にクリスマスしたいわよね。」
「そうよ!空もあたし達と一緒にクリスマスしようよ!」
空は女の子達と一緒にお昼を食べている最中クリスマスの話題になっていた。
23日、明日はクリスマスイヴ。
イヴ(前日)だからといってもクリスマスには変わりなくきゃっと嬉しそうな
カップルがいる街中を思っていた空だった。

「でもね、」
「あっそうか!八神くんとクリスマスよね?」
「ちっ違うわよ!」
お弁当に入っていた母の手作りの卵焼きをおはしで掴んだまま
空は友達の言った言葉を否定した。
太一とは確かに付き合っている風に思われるが、ふいにみつきの顔が浮かんだ。


「たぶん予定が入ると思うの。」
「そっかー、ならしょうがないよね。」
「ごめんね。」
「いいよ、気にしないで空。」
友達でもやっぱりクリスマスは・・・












「みつき!何してるの?」
「空!?びっくりしたー。」
なぜかみつきにはクラスにいなかったので空はいつもみつきが行っている
ヒミツの場所へとやってきた。
といっても別にヒミツっていうほどの場所ではないが
みつきは暇な時は大概屋上で
ぼけっとしているのというのを前にヤマトくんに教えてもらった。
みつきは青空がダイスキだってきいたから。
ご飯を食べた後なのか口の横に米粒がついていた。

「みつき、ついてるよ。」
「・・・?・・・ぁ!ほんとだ。」
そそっとみつきは自分の頬を触った時に口の横にちょっとかびっとなった
米が張り付いていたのをしって口にぱくっといれこんだ。
「みつきはクリスマスとかはどうするの?」
隣に座った空はみつきにそう質問してみた。
みつきは家族が外国に滞在していると聞いたから、一応。

「あぁ、たぶんお母さん達帰ってこれそうって。」
「そうなんだ、」
「?なんで?」
「え?・・・ううん。」
「・・・・空はヤマトとか?」
「!?なっなんでヤマトくん!?」
空はみつきの言葉にすごく驚いてしまった、みつきは「ぁ。」と
何か発見したような顔でにっと空に向けて笑っていた。











そのみつきの発見したような笑みの顔は
冬の青空に静かに溶け込んでいく感じがしたの・・・・。












そのクリスマスイブになる11時ちょっとに電話が鳴ったときに
みつきかも、って思ったのはここだけの内緒。


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