お兄ちゃん、今年どうしようか。
タケルがたまに親父の所に来るようになった朝、
突然俺にそう言った。







石田 ヤマト
12月22日午前7時 自宅









「なにがだ?」
ヤマトはタケルが朝食を食べている最中にそう言った。
「みつきさんとクリスマスしたいじゃない。」
タケルは本当にヤマトの思うことをいうのだと実の兄、ヤマトは思っていた。
幼馴染であったみつきとは全然会ってなかった…
だからもあるのか…。小さい頃によくみつきの家族がやってきて
クリスマスに一緒にケーキとかを
食べたりしたな、と幼い頃を思い出していたのだった。
デジタルワールドの世界に行く前に、みつきはこのお台場に帰ってきたのだ。


「みつきか・・・」
「ねっ!お母さんも呼んでお父さんも!」
どうやらタケルは俺達の家族とみつきの家族とも再会させたいらしい。

「親父はわからないぞ?なにせTV局勤めだからな。」
「そっかー・・・」
タケルはちょっとしょんぼりしていたが「お父さんも大変だもんね!」と
笑ってヤマトに答えた。
冒険を通じてタケルはやっぱり強くなっていた。
あまりなく事もなくなった気がする、そのタケルの成長にヤマトも最初は戸惑うなど
したが今はそんなことはなかった。













みつきはやっぱり幼馴染としては特別な存在だった。
自分と同い年だったのもあるのだろう・・・
そして何よりも・・・いや、止めておこう。
「一応みつきに聞いてみる。今日の朝会えると思うからな」
「うん!」
眩しい笑顔にやっぱりヤマトはよわいのであった(笑)












「え?クリスマスイブ?」
「あぁ、タケルがみつきともクリスマスやりたいっていうからさ。」
「・・・そうかー。まだちょっとわからないんだ。」
「そっか。じゃあ予定が大体分ったら連絡くれよ。」
「了解!」
アイアイサー!というようにみつきはにこっと笑って一緒に教室に入っていった。















幼馴染としての時間は、やっぱり友達としての心地とはちょっと違かった。

のちの23日の11時59分、あいつから電話があって
皆で一緒にのクリスマスを過ごすことになったのだが、
たまにはそれもいいと・・・俺は思った。





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