探索




「神機兵、シルブプレ?」
電撃が走った。


「…いや、もう、可愛いとか以前に俺驚いちゃって…」
「あぁ、ロミオが騒いでるヤツか。」
夕方のラウンジにて、イーギスとギルバートが言葉を交わす。
戦士達の束の間の休息だ。
差し込む夕日により、二人の前のグラスが光る。
「そうっす。もう軽く放心状態ですよ?不甲斐ない…。」
数日前、ロミオとコウタに促されて画面を見れば、キラキラと輝くバーチャルアイドル。
思わず言葉を失った。
それを思い出し、イーギスは肩をすくめる。
「…不甲斐ない…?」
何か不穏な気配のする単語を復唱するギルバート。
嫌な予感を感じ、顔が引きつる。
すると、思わぬところから答えが返ってきた。
「…俺的には……アリだと思うぞ。」
何時の間にか、ギルバートの隣にハルオミが腰掛けていた。
ニヤニヤと笑って、数回頷く。
「アリっすか、先輩…!」
身を乗り出したイーギス。
ギルバートはハルオミとイーギスに挟まれる位置だ。
「もちろんだ。最近の俺のムーブメントはな…」
「ハルさんは黙っててください。」
ぐいっと、元上司を押し返しつつ、
「…で?どうして不甲斐ないなんだ?」
一応言葉の続きを聞いてみる。
イーギスは勢いよく答えた。
「そりゃあ、堪能できなかったからっすよ!もっと、こう…ガン見しとくんだった…!」
「……お前もか。」
拳を握り、悔しがるイーギスに冷ややかな視線を送っておく。
やはり嫌な予感は的中した。
イーギスのその様子に、ハルオミもまた身を乗り出す。
「おぉ!ならまた一緒に聖なる探索に行くか!?」
「行きます!行かせてください!」
身を乗り出す二人に挟まれるギルバート。
二人と肩が触れ合うが、距離は全く遠い。
「よし!まずはロミオとコウタに…」
「…勝手にしろ……」
二人を止めるのも面倒臭く、ギルバートは頬杖をついた。



――――――


あとがき

シプレを始めて見た時、目が点になりました。
一回しか出番ないのにやたら気合い入っていましたね。
さすがですね。




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