キスをテーマにしたショートストーリー集です。

一つ140字〜200字で構成され(筆が乗ればその先も)、短編や長編に採用されたものや今後使う予定のものもごちゃ混ぜになっています。百個のキスシチュを書くことを目標に、管理人のキスシチュへの飽くなき萌え語りを交えて記載しています。




▼ No.9 『緋色のキス』

2014/04/25 20:26

『ただただ悲しそうな瞳をするだけでなにも物を言わなくなった彼女をベットに座らせて、俺は彼女の足から赤いハイヒールを脱がす。冷たくなった足先に同じく赤いマニキュアを丁寧に塗り、仕上げとばかりにつま先にキスを一つ落とすと、瞬きのしなくなった彼女の瞳から涙が一つ零れ落ちた。』






足先へのキスをリクエストされた時に書いたSSです。ネクロフィリア?死体趣味?みたいな設定になってしまいましたが、書いているうちに西洋人形のような儚げな金髪少女とその少女を世話するクロロが頭に浮かびました。もっと具体的に言いますと、仲良くさせていただいている管理人さんの書くクロロ夢の設定のイメージが頭に浮かびました。書いているうちにテンション上がって、その続きをガンガン書いてしまったので載せますね。



※サイト掲載に際して許可を頂いております



以下はひこはさんの運営されているサイト『ラグミスリード』のクロロ夢連載『深色の檻』をイメージ。この話は、クルタ族襲撃の際に人形のように美しい夢主に一目惚れしたクロロと、親兄弟の敵と知りながらもクロロを好きになってしまった夢主との、苦悩と葛藤に満ちた恋を描いた作品です。






『ただただ悲しそうな瞳をするだけで何も物を言わなくなった彼女をベットに座らせて、俺は彼女の足元に跪ずく。白い肌に映えるだろうと俺が贈った赤いハイヒールを、彼女の足から脱がしてゆく。冷たくなった足先を手に取り、俺は靴と同じ赤い色のマニキュアを丁寧に塗っていった。彼女には瞳と同じ燃えるような赤が良く似合う。神の造形美が集約したかのように整った彼女は足先まで美しく、仕上げとばかりにキスを一つ落とすと彼女の瞳から涙が一つ零れ落ちた。

「もうやめて……」彼女の唇はそう動いた気がしたが、俺はそれを無視して彼女の白く華奢な足を掲げた。くるぶしからふくらはぎへと唇を這わしちらりと顔を上げて彼女の様子をうかがうが、彼女は反応を返しはしない。太ももを割り、脚の付け根まで唇を這わせても、彼女は身じろぎ一つ拒絶の言葉一つ発しない。


いっそのこと罵倒してくれれば気が楽なのにーー。


彼女の身も心も存在の全てが欲しくて俺は彼女を組み敷く。乱暴に、強引に、俺の感情の全てをぶつけるように。けれど情事の後に残るのは言いようのない虚しさだけで、俺の心が晴れることは決してない。それなのに、俺は彼女が欲しくて欲しくて気がつくと彼女の元に足を向けては彼女を力任せに押し倒す。終わりのないこの連鎖。救いはどこにあるのだろうか。


「……ん……っ」


彼女の食い縛った口から声が漏れる。何も発しない彼女がただ一つ何かを発する時、それが情事の最後のただひと声だなんて皮肉にもほどがある。しかし、白い肌を淡く染め堪えきれなくなったように漏らすそのひと声に、俺は救われ、そしてまた縛られる。今までもそしてこれからもーーー、永遠に続くこの連鎖に俺は身を蝕まれ続けるのだろう。』







以上です。
ひこはさんの書くお話はどれもどれもストライクで、短編一つを取っても心臓射ぬかれて悶え転げているので、気になった方は是非遊びに行ってみてください。



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▼ No.8 『情事後のキス』

2014/04/25 20:24


『白いシーツにくるまり眠たげにうとうとする君を後ろから抱きしめ、その白い背中に指を這わす。首筋から肩、肩から肩甲骨、肩甲骨から背骨へと、君のなだらかな曲線を楽しみながら指を這わす。男の体には決してないその柔らかなライン。その終着地の腰を掴み俺は唇を落とす。君の白い肌に紅い花をいくつもいくつも刻みこむ。「コレは俺だけのものーー」、その証の代わりに。』






い……イチャイチャ?してる?
いや……イチャイチャしてるけど、ほのぼのではない……ね。
私が考えるとほのぼのじゃなくて、なんかエロくなる。クロロをイメージして書いたせいだろうか。脳内クロロがいつもセクシーで色っぽくて困ります。クロロ……エロいよ、クロロ……。ちなみに紅い花はキスマークの事です。色白のもち肌に付けられたキスマークってエロいですね、大好きですw
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▼ No.7 『狂愛のキス』

2014/04/25 20:09

キャライメージ、イルミ。






『ガリッと音がして口付けた俺の唇から一筋の血が垂れた。両手両足を拘束した状況にも関わらず彼女は白旗を上げずにただただ俺を睨みつけている。なぜ俺を拒絶する?こんなにも愛しているのにーー。友人知人から引き離しても地下牢に閉じ込めても手足を拘束してもなお手に入らない彼女の唇を、俺はもう一度強引に塞いだ。俺を拒絶するように彼女を繋ぐ鎖がガチャガチャと鎖が音を立てる。逃がさない。俺は怒り任せに彼女を舌で蹂躙した。』






狂愛設定のキス。ハンターキャラで言ったら、イルミが似合いそうですね。
狂愛大好きです、美味しいです、悶えます。いつか、イルミ相手で狂愛夢を書きたいものです。
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▼ No.6 『彼に贈るキス』

2014/04/25 19:53

『太陽の匂いのする彼の髪に顔をうずめれば、彼の匂いが胸を満たす。ヒゲの生えた彼の顔に頬を寄せれば、彼の温もりが私を包み込む。筋肉の逞しい彼の首筋に腕を回せば、彼の鼓動が私を溶かす。私が安らげる唯一で絶対の場所。「好きだよ」言い尽くしたその言葉の代わりに私は想いの分だけキスを贈る。何度も何度も飽きることなく。』







これは、ウヴォーギンをイメージしてのキス描写です。ウヴォーギンと相思相愛の年下夢を書かれる方からリクエストを頂いて書きました。自分は相思相愛のシチュを書くのは苦手ですが、こういうほのぼのとした雰囲気は大好きです。暖かい太陽の下、ウヴォーの膝の上でくつろぎながら、思い出したようにキスをする夢主がいたらかわいいだろうなぁ、と思います。


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▼ No.5 『美しい顔した悪魔のキス』

2014/04/05 20:59


『キシッとソファが小さな音を立てる。薄暗い灯りに照らされて艶やかさが増した彼の首筋から鎖骨にかかるラインが目の前に近づいてくる。目をギュッと閉じて視界を閉ざしても、残った聴覚が微かな衣擦れの音を拾ってしまってもう逃げ場がない。彼の匂いが濃くなり身体を溶かす甘い疼きが一息ごとに強くなる。耳元に彼の吐息を感じると同時にチュッというリップ音が鼓膜を襲い、私の脳をぐちゃぐちゃに掻き回していった。堕ちてしまいそう、その叫びは彼には届かない。制御不能な心と身体に頭がおかしくなりそうだった。』









クロロをイメージ。といいますかクロロ短編「はだけた浴衣」はこのシチュを膨らまして書いたものです。逆か、「はだけた浴衣」の最後のシチュを凝縮したものがコレです。ハァハァ、クロロエロいよ色っぽいよ、もう胸が高鳴りっぱなしです!!!!
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