2話 音駒高校男子バレー部
体育館へと入ると既に音駒高校一同はアップをしていた。
「うおおおおめっちゃ天井たけぇぇぇぇ!!!」
「あーそっか、日向はこういうとこでの練習試合ももしかして初めて?」
「っす!!影山ー!今日もトスくれー!!!」
「お前次第だ『なんだとー!!!!!』
ぎゃーぎゃーとガキのように騒ぐ一年二人をよそに、私はふっと大地の方を見ると音駒を凝視していた。
「大地、何緊張してんの?」
「いや…。あっちのマネの子が普通にアップとってんだけどさ一緒に。」
「え…?『うちの妹は、トレーナーコーチ兼任マネージャーなんですよ。』
これまたさらっと横切りながら月島は爆弾を落としていく。
そんな月島を私が右腕、大地が左腕でガシっと引き留める。
「!?」
「そういう大事な事なんで言わないの!!」
「え、だって他校ですし。」
「あのなぁ……。あっちの強さは聞いているのか?妹から。」
「まぁ大体は……。」
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