「え?コーチが居ない?」 「そうなんです。だからどうしましょうかって話をしていました。まぁ俺達でどうにかなる問題じゃないんです『コーチ連れてくればいいの?』 ―――――はい? 木兎さんの突拍子もない発言に、一度は固まる。 いや連れてくるって……。 「あの…コーチですよ?新入部員じゃなくて。わかってますか?俺達を指導してくれるコーチです。」 「わかってるし!俺知ってるよ!バレーめっちゃ詳しくて、んですっげー上手くて、教えるのがすっげー上手い奴! まだ校舎居ると思うし、ちょっと連れてくるわ!!」 「え!?あっ木兎さん!!!???」 皆の静止を聞かずに体育館を飛び出していく木兎さん。 「なに、木兎一体誰連れてくんの…?」 「誰かいたか?先生でバレーに詳しかった人って。」 「俺の知る限りじゃいないなぁ…。」 皆が腕を組み考えている時。 だだだだっと走ってくる音が徐々に近くなった。 ← → back 44/2 |