「でも、赤葦さんは私の知らない光ちゃんを知ってます。」


「え?」


「あかーしのトスすげぇ!!何時間でも練習できちゃうぜ!!…って。去年の春からずーっと言ってました。光ちゃんにここまで言わせるの、本当に凄いと思います。私は、同じチームでプレイはもうできないので、少し羨ましいです。」


「……黒月さ、なんで木兎さんの事好きじゃないの?」


「え?好きですよ、普通に。」


「でも恋人とかそういう感情じゃないんでしょ?」


「当たり前じゃないですか、何度も言いますが勘弁してくださいって。」





分からない……。

ここまで木兎さんの事嬉しそうに語るのに好きじゃないってどういう事なんだ。
寧ろ自覚してないだけで本当は好きなんじゃ……。





「付き合うとか、彼氏とか、そういうのだったら私は光ちゃんより赤葦さんや木葉さんを選びます。」


「……え!?」


「先輩達の方が頼もしいし。光ちゃんとは確かにずっと一緒に過ごしてきました。でも、兄妹でいる時間が長すぎたんですかねぇ。本当にそういう感情は一切ないんです、お互いに。不思議ですよね。」


「……。」


「幼馴染と恋人って、何が違うんですかね。」




そう苦笑しながら彼女は再びマネ業へと戻る。

恋人と幼馴染の違い………そんなの俺に聞く?
 




back
44/24


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -