入学式を終えた僕は、山口と共にバレー部がいる第二体育館へ向かっていた。

その曲がり角で、ドンっとぶつかりそのぶつかった相手が地面へと転ぶ。






「きゃッ……!ご、ごめんなさいちょっと急いでて…!!」


「ってぇ。」


「ツッキー大丈夫!!?」


「僕は平気だけど『―――――その声、 蛍 ……?』








――――たとえそれが2年ぶりだとしても、その声を
僕が忘れる筈がなかった。







「詩織……先輩 …?」


「うわっ蛍だ!!!忠もいるじゃん!!!なに、二人とも烏野に来たの!?」


「花巻先輩も久しぶりじゃないですかー!俺はツッキーと同じところに行くって決めてたんで。」


「山口煩い。」


「ごめんツッキー♪」


「そっかそっか!二人ともバレー部入るでしょ!?」


「…そのつもりで今から行こうとしてました。」


「よしよし!よかった『詩織ーー!!こんなところにいたのかよー!』






後ろから一人の男が走ってくる。
バレー部のジャージを着た人、つまり先輩だろう。





「スガさん!ごめんなさい今向かうとこでした。」


「コーチが探してんべ〜早くこいよ!…ん?新入生?」


「あ、はい!私の後輩で、MBの月島蛍に、同じMBの山口忠です!」


「「ちわっす。」」


「おーっす!俺3年副主将の菅原!宜しくな!」


 




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