すると、詩織がふわりとまた俺を抱きしめてくる。
「―――大丈夫です。音駒高校は勝ちました。無事に全国に行けます。てっちゃん達3年が引退するにはまだ早いんです。
―――――おめでとうございます!」
詩織という存在が居て本当によかった。
心からそう思う。
だから俺は忘れていた。
この後に来る人生最強にして最高の一大イベントがある存在を。
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