destiny-18



甲板へと、出てきたルカを迎えたのは兄達と可愛い弟エースだった。

「ルカっ!おかえり、お前かけなおしたんだから出ろよなぁ」

『ただいまぁ〜、エース。うん、あのテンションはダルすぎた!』

「どうゆう意味だよ…。あのなぁ!俺だって心配してたんだぜっ!?一人で偵察行ったって聞いてよー」

『そんな弟に心配される程やわにできてないっての』

呆れ顔を見せながらエースと話すルカ。

「なぁ!そういや次の島はどうなんだ?」

『心配しなくても、美味しそうなもんいっぱいあったよ…お酒もね!』

「そぉーか、そぉーか!楽しみだな!あ、ルカ。次の島一緒に回らねぇか?」

『ん?別にいいよ。2日目以外なら予定ないし。』

「じゃあ、一緒に行こうぜ!約束なー!そういや、次の島のログはどの位で溜まるんだ?」

『あぁ、4日で溜まるよ』

「じゃあ、1日目は上陸で忙しいよな…」

『当たり前にね。3日目に一緒に島降りようよ!ね?』

「そうだなっ!楽しみだなぁ、次の島!」

『うん。新しい島はほんとに楽しみだよね』

2人は肩を並べ海を背に船縁に寄りかかり話をする。

「あ、そういやぁ。他の賞金首とかはいなかったのか?」

『いた事にはいたけど、皆小物だったから。気にするまでもないよ?……あ』

何か思い出した様に、顎に手をあて思案顔を溢すルカにエースはどうかしたか?と訊ねた。

『いや、うん。何でもない…』

そう言うとどこか遠くを眺め始めたルカ。
エースは不思議がり、執拗に訪ねていた。

「エース、どうしたよい?」

そこへ白ひげの説教という名の会議が終わったのか、隊長達が甲板へと出てきた。

「なんか皆やつれてねぇか?」

「聞くんじゃねぇよ…エース…」

「で?何話してたんだよい?」

『つ、次の島の事とか?一緒に降りる約束したからさっ!ねっ!』

余計な事言うなよ!なんてエースに目配せするも、そんな視線に目敏く気付いたのはイゾウ。

「ルカ何を隠してるのかねぇ?言ってごらんよ」

ルカに歩み寄り、人指し指でルカの顎をあげると顔を自らの顔も近付け笑顔で話し掛ける。
普通ならイゾウ程の色気と整った顔にくらくらするところだが、今ルカはそれどころじゃなく、無理矢理に合わされた視線をすいーーとかわすと

『だーからー!何もないです!考えすぎだよ!そう!!考えすぎっ!』

「イゾウ、こらしめてやれよい!大人しく吐く様にない」

『ひぃーーーーっ!』

そのマルコの言葉にまじで怯えたルカはズザザッと音を立てながら驚異のスピードで後ずさるとそのままの勢いで逃げようと試みた。

が、試みただけで物の一瞬で半獣化したマルコに追い付かれ捕まってしまった…

「さぁて?報告忘れがあったみたいだねぃ?今、すぐ、報告しろよい?」

怪しげな笑みを浮かべルカを見下ろすマルコにびびりながら、ルカは話し出した。

『いや、ね?すーっかり忘れてたんだけど…もういないけど。昨日の夜七武海にあったんだよー!超!有名人!もうあたしびっくら仰天!アハ…アハハハハ!』

何かを誤魔化すかのように乾いた笑いを溢すルカに隊長達はため息を吐きながら先を促す。

「で?誰だったんだよ?」

『ド…』

「ど?」

『ドフラミンゴ?』

首を傾げながら、言った名前に隊長達は固まった。

「忘れられるような奴かよい!?このばかたれ!」

マルコの怒号が甲板中に響き渡った…
それから1時間程マルコに説教されたルカは今はもう本当にいないのだとマルコに必死で説明をしなんとか怒りを静めてもらった。

『むしろ会っちゃったのは、あたしのせいでもないし、怒られる意味がわかんない…』

そうぶーたれていると、サッチが頭を撫でながら話し出した。

「忘れず報告してりゃ、怒られなかっただろーなぁ?今度から気ぃつけろ?昨日の報告で連絡よこした時にでも話せばよかったじゃねぇか?」

『エースがやかましくて、切っちゃったからね…』

「あ、それもそうか…。まぁ、とりあえず報告忘れんなよ?」

『はーい…』

不満を大いに感じさせながらも返事をするルカにサッチは笑いかける。

「よろしい。じゃあ、サッチお兄さんは夕飯の準備あるから行くぜ?」

ひらひらと手を振るサッチに手を振り返すと、隊長達の輪に走りより、夕食のまでの一時を家族と話ながら過ごしたのだった。


家族と過ごす夕暮れの一時

(お前は次の島で単独行動禁止だからない!)
(別にいいよ。どうせ一人で降りれないんだから。心配性の誰かさん達のせいで!)

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