travel-17



「堕天使が白ひげに入っただと!?それで、おめおめと帰ってきたのか!?」

「えー。でもあそこで白ひげの隊長二人とやり合ったら俺下手したら死んじゃいますよー」

「さぼってばかりいる位なら、いっぺん死んでこんかー!!」

「あらら、辛辣ー」

「そんなことより、手がだせなくなったな」

「覚醒はまだとはいえ。油断できん。引き続き定期的な監視を続けろ」






ドンドンドン

『な…朝っぱらなに?』

「おい、こら!!開けやがれっ!!」

『へ?サッチさん?何ですか?乙女の寝室で、騒がしいっ!!』

「寝惚けた事言ってねぇで、さっさと開けろっ!!」

『寝惚けたって、あたしはまじなのに…』

ガチャ

『ホント何なんですか?やかましいったらない』

「いーから!!これっ!!見ろよっ!!」

ガサっと握り潰された新聞を渡された。
お腹を掻きながら…←おい
新聞を受け取り見ると

"白ひげに堕天使が加入!?海軍が監視体制を強化へ!!"

………………………………………

『はぁっ!!!?』

「定期的に監視船が俺ら白ひげには着いてきてたのは知ってたんだが…2,3ヵ月に1度位砲弾の射程範囲外でプカプカしてただけで、一隻しかいねぇし敵にもなりゃしねぇからほっといてたんだが…」

『たかだかあたし一人の加入でこの騒ぎ…あたし、ここに…』

「バカ野郎っ!!お前今何考えた!!お前は家族だ。それに、監視体制を強化しようと攻撃しかけてくるとは限らねえ。まぁ、攻撃しかけてきたとこで俺らは負けやしないさ!!」

『サッチさん…』

「とにかく隊長会議が始まるっ!!マルコがお前も呼んでこいってよ!!行くぞ!!」

『あ、はいっ!!』




「お、来たか…」

『親父さん、隊長方も…おはようございます』

「あぁ…」

「ルカ、何しけた面してやがる…」

『親父さん…だって…』

「サッチにも言われたろ?監視体制の強化がされるだけだ。そんな情けねぇ面するんじゃねぇよ」

『でも、青雉が言ってたんだ。あたしの生きたままでの連行が海軍では命令されてる。理由はわからないけど…覚醒する前にとか…覚醒って何?それに、あたしの出生に関する情報が全てないって気づいて調べてるかもしれない…』

「だとしても、みすみすお前を手放す気はこれっぽっちもねぇ!!お前はこれからも俺らとこの海を進むんだ」

『親父さん…』

「じゃあ、いいかよい?親父?」

「あぁ、話を始めろ」

「よい。海軍の監視体制の強化がどうなされるかわからない今。俺らも見張りの強化を考えてる。これまで通りの見張り台からの2人体制の監視にプラスして、船首甲板にかけてを海を望む形で1人ずつ配置。更に船尾にも1人配置し、ナミュール率いる8番隊には魚人が数人いるから、海底への数時間おきの監視もする。ナミュール頼めるか?」

「あぁ、海の中なら俺らに任せてくれ!!魚人以外の隊員も潜水艇による監視ができるからな…交代で監視を始めよう」

「おう。頼んだよい。で、これからこっちも色々強化するにあたってだがルカの所属も決めようと思う。何かあった時に動きづらいからな」

「それなら、ルカは僕の隊に頂戴よ!!」

「あに言ってんだ!!ルカは俺の隊に決まってんだろ?」

「それは逆に心配だ。ルカは私の隊で預かろう」

「いや、そこは俺のとこに決まりだろーがよ!!」

「おめぇは黙ってろよ!!」

ギャイギャイ

ワーワー

「………はぁ」

(えーと、何故にこの騒ぎになった?)

ダァーン!!
「おめぇら、うるせぇよい!!」

『ま、マルコさん?』

「ルカが欲しい隊は挙手」

ほぼ全員が手を挙げた。

「妹を側に起きてぇもんだから、全員やっきになってやがんな!!グララララ」

『えー、そんなあたしの事で争わないでっ!!』

…………………………………しーん

『なっ!!急に黙らないでよっ!!』

「あぁ、わりぃわりぃ。ちょっと悪寒がしちまってよ」

『えぇっ!!』

『そうかよい…そんなにあたしがきもいかよ、このやろー!!』

踞り床を叩きながらへこむルカに全員が同情の眼差しを向けていると

「まぁ、お遊びはこの辺にして」

『あたしは本気だったのにっ!!』

「あーうるさい、うるさい。これじゃあ、いつまでも決まらないだろ?ここは海賊らしく勝負して決めようじゃねーの?」

「「「勝負?」」」

「あぁ、腕っぷしじゃあ、図体のでけぇアトモスなんかが有利になっちまうだろ?でだ、海賊らしく。宝探しと行こうぜ」

「宝探し?」

「あぁ、ここではルカ獲得の勝負?だし。宝はルカ。ルカがどっかに隠れてそれを見つけたやつの隊にルカは入る♪簡単だろ?」

「いや、イゾウちゃん。それ、かくれんぼだぜ?」

「よし、4番隊は不参加だな」

「えぇっ!?でる、でるから、イゾウ様すいませんでした!!」

『え?それあたし強制参加?』

「当たり前だろい?お前の隊を決める"勝負"なんだからよい」

「そうと決まればルカ。早く隠れておいで」

『あぁー…はい…』

かくして、隊を決める闘いが始まった。


ゲーム開始!!

((てゆーか!!天下の白ひげ海賊団がかくれんぼって!!))
(グララララ、せいぜい頑張るんだな。俺は甲板で楽しもうか!!)
(ぜってー見つけてやる!!)
(見つけるのは僕だよ!!)
(勝負というなら、私も譲らん)
(負けねぇよい)

((えーーー、めっちゃヤル気まんまん…))


(なぁ、隊長達どうしたんだ?殺気だってるけど?)
(ルカ争奪かくれんぼらしいぞ?)
(自隊の隊長でも、ヒントは与えちゃいけないぞー!!)



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