savior-10
『なぁ?聞くのが怖いけど。何で俺が外に放ってきた服があんだ?』
「………いや。こうなるかもなって!!取って来ておいたんだよ!」
『今の間は何……』
「断じて!いい男の服だから取ってきたとかじゃないからなっ!!」
『……………もう、いいや…』
はぁとため息をついたライの服装はインペルダウンへとやってきた時と同じ。
黒のダメージパンツに中は白のタンクトップに黒のライダースジャケット。
足許は、ブラウンのブーツ。
『うし。行くか。ルフィ』
「あぁ!!行こう!!エースんとこ!」
そう言って、二人を先頭にジンベイとクロコダイル、イワンコフ、イナズマ、そしてニューカマーランドの住人達は走り出した。
「ここから先は激しい戦闘が予想されるわ!」
level4にたどり着いた事で作戦会議を始めたイワンコフ。
「混乱を起こしながら上へと行かなくちゃここから抜け出す事はできないわっ!!そこで!!各階の囚人達を出せるだけ檻からだす!!わかったわねぇ!!キャンディ達!!」
返事を聞いたところでイワンコフは気付いた。
「ちょっと!?麦わらボーイと紅ボーイ達は!?」
「いや、先に行っちゃいましたよ?」
「なにぃぃ!?何でそんな自由なのよっ!!行くわよ!!」
そうして、イワンコフ率いるニューカマー軍団もlevel4へと走り出した。
その頃。level4へと階段を駆けあがるライは。
何故か隣をクロコダイルがキープしていて、とてつもなく居心地の悪さを感じていた。
『だぁああぁあぁあぁっ!!なんっだ!!てめぇ!!』
言いながらも目の前の看守を斬り倒し、隣ではクロコダイルが能力で看守に渇きを与える。
「いや?別に…てめぇに興味を持っただけだ。こんなとこで死なれちゃ困るからなぁ…クハハハハハ」
『いらねぇよ!!ほっといてくれ!!死なねぇから!!』
「何だ?おめぇらぁ、実は仲良かったのか?」
『よくねぇよっ!!どう見たらそんな結論でんだよ!!バカか!』
ルフィへと怒りの矛先を変えると怒鳴りながら目の前の看守に斬りつける。
と、当たり前に隣でクロコダイルが能力で看守に攻撃して、闘うライを見てニヤニヤとしている。
『頼むからっ!!お前、他行ってくれよぉぉおおぉぉおお!!』
ライの声が階段に響いた。
暫く駆け上るとlevel4へと入る扉を視界に入れたライ達は最後の看守達へと襲いかかる。
そして、クロコダイルが一番に扉へ辿り着くとルフィに話し掛けた。
「俺とお前は利害が一致したのと、そこの糞ガキに興味を持ったから力を貸すだけだ。わかったか!?」
「ん。別に何でもいい!!エースのとこに辿り着けんならっ!!」
その言葉にクロコダイルがにやりと笑うと、木で出来た扉へ手をつけるとみるみるうちに木は砂へと代わり崩れ落ちた。
ガァン ガァン ガァン
発砲音と共にクロコダイルの体が砂へとかわる。
『何だ。ロギアを見慣れないわけじゃないけど。あいつのは…不気味だ…!!』
ライはそう言いながら地を蹴ると、立ち塞がった看守達の元へと飛ぶ。
『悪いな…手加減したつもりはねぇけど。ここからぁ、本気で行かせてもらうぞ。お前らに恨みはねぇけど。…悪いな』
言い終わると同時に先頭にいた十数人の看守達が血を吹き倒れる。
「なっ!?麦わらと紅だけでも手を焼いたのに!!クロコダイルにジンベイ、イワンコフまで!!」
ルフィが拳を震い、
ライは剣で舞うように斬り伏せ、
ジンベイは魚人空手で看守を倒し、
イワンコフもニューカマー拳法で闘い
クロコダイルは能力で次々と看守をミイラへ。
その勢いに圧され、少しずつ後退を始めた看守達へと更に追い討ちをかけ、先へと進むライ達。
そこへ、イワンコフと共に合流したニューカマー軍団によりlevel4の囚人達が解き放たれ更に騒動は激化する。
そんな折りに、ハンニャバルの元へとマゼランからの指示が入った。
【level2は鎮圧した。俺もすぐに向かう。それまで、そこはハンニャバルお前に任せる。何としてもそこで止めろ!】
そうして、ハンニャバルも獄卒獣とサディちゃんを引き連れlevel4鎮圧へと動き出す。
そして、ライ達の前に獄卒獣が3匹立ち塞がった。
その強さに先を進んでいたニューカマー軍団も圧されてしまっていたが、ルフィ、ライ、ジンベイ、クロコダイルの一撃で獄卒獣達を下すと更に勢いついて走り出す。
「邪魔するなぁ!!」
ルフィの叫びと共に攻撃を繰り出すライは淡々と看守を斬り進む。
『(…………あいつが、来る!!)』
それまで、剣を震っていたライの異変にクロコダイルとジンベイが気付いた。
「(ライとか言う小僧、急にどうしたんじゃ!?)」
「(あの糞ガキ…覇王色の覇気を……)」
近付くティーチとの遭遇にライの体から覇気と恐ろしいまでの殺気が滲み出していた。
そんなライ達の前へと立ち塞がったのは、看守長のサディだった。
「ん〜〜〜〜〜。ここからぁ先には行かせなぁ〜〜〜〜〜い」
現れたサディの相手をかったでたのは、女ホルモンを打ったイワンコフ。
「何があっても先に進めと言ったなぶるわよね?」
その言葉にルフィはそこをイワンコフへ任せて、level3への階段へと向かうが、そこにはとうとうハンニャバルが到着していた。
ハンニャバルは血吸を振り回しながら言った。
「ここは地獄の大砦!!何人足りとも通さんぞぉ〜〜!!」
その声と共にハンニャバルの背後には監獄弾を構えた千人のバズーカ部隊が並ぶ。
「か弱い庶民の明るい未来を守るため!!前代未聞の海賊 麦わら、紅の騎士!!署長に代わってお前らに極刑を言い渡す!!」
「ハンニャ・カーニバル"焦熱地獄車"」
血吸を回転させながら、ハンニャバルはルフィとライへと突き進んでくる。
そこでルフィが、
「どかねぇならぶっ飛ばして行くぞ!!俺はエースを助けに行くんだ!!」
ライは黙ってハンニャバルを見据えていた。
「笑わせるな!そう簡単にぶっ飛ばされては副署長は務まらぬわぁ!!」
「ギア2…ゴムゴムのjet銃乱打!!」
ルフィの放った攻撃にハンニャバルはぶっ飛ばされるも、ハンニャバルはボロボロになっても立ち上がり立ち向かってくる。
その頃level4へとマゼランが到着し、看守達にどこで戦闘か始まっているかを尋ねる。
「ハンニャバル副署長を筆頭に辛くも全員を引き留めています!!level3への会談前です!!階の端ゆえ少々距離があります!!お急ぎを!、」
そうしてマゼランがルフィ達の元へと動き出した。
近付く驚異と憎むべき男
(ここで、何としても食い止めねばならん!)
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