rode-25
「取り合えずよ、おめぇら。10秒…手貸せ…」
立ち上がったゾロが2人に静かに話しかける。
「…10秒か…。妥当だな…」
『はなからそうしてりゃあ…こんな怪我しなかったんだけどな…!』
タバコに火をつけながら答えるサンジと妖しく笑うライ。
そして3人はそれぞれ動き出す。
だが、フォクシー海賊団が誇るグロッキーモンスターズが黙ってやられるわけもなかった。
ハンバーグとピクルスの手には新たな武器が握られており、3人へと襲いかかる。
そこでまず動いたのはサンジだ。
ハンバーグが武器を持ち襲ってきたのを、サンジが得意の足技で撃退。
ハンバーグが吹っ飛んだ先に待つのは、武器を構えたビックパン。
飛んできたのを敵と勘違いしたビックパンはそのままハンバーグを攻撃し、まず1人。
それと時同じく、ゾロへと襲いかかるピクルスは刀でゾロへと攻撃を仕掛けるも、
「無刀流…高波!!」
ゾロの繰り出した刀を使わぬ技に翻弄され飛ばされたピクルスの技は見方であるビックパンへと見事ヒット。
そのまま、ピクルスもダウン。
そして最後はライがビックパンの顔まで飛び上がると、倒れ混むビックパンをサンジと蹴り上げ、倒れるのを阻止。
地面へと着地したサンジが走ってきたゾロを蹴り上げ、ビックパンの顔まで飛ばすと上で待っていたライと共にゾロは口をライは髪を持つと一気にビックパンをゴールへと叩き込んだ。
と、鳴り響くホイッスル。
【決まったーー!グロッキーリング!まさかの我らがグロッキーモンスターズの敗北でゲーム終了だよーー!】
響く実況の声に、ルフィ達は大きな声をあげ喜び、ゾロ、サンジは不適な笑みを浮かべる。
そしてライはニヤリと笑みを浮かべると。
『でかけりゃいーってもんじゃねぇ。そのでかさを勝負にいかせなきゃあ…ただの木偶の坊だ!』
その声にフォクシーは苦虫を噛み潰すかのように悔しそうに顔を歪める。
「よくやった!ゾロ、サンジ、ライ!」
ウソップが3人に駆け寄ると、ナミとロビンもゆっくり歩み寄る。
「全く…一時はどうなるかと思ったわよ!」
「少しハラハラしたわね?」
溜め息まじりに言葉を続けるナミに、にっこりと笑顔を浮かべるロビン。
「見ててくれましたか!?ナミすわぁんっ!ロビンちゅわぁんっ!」
「うるせぇぞ。くそコック…」
それに、目をハートにして返すサンジに噛みつくゾロ。
それを少し離れた位置で見守るライにルフィが近付くと肩に手を置くとニカっと笑い
「ありがとなっ!ライ」
『別に、チョッパーのあんな姿見たくねぇだけだ』
少し照れながら返したライにルフィが笑うと表情を引き締めて舞台上にいるチョッパーへと声を張り上げた。
「チョッパー!!帰ってこいっ!」
その声に目に溜めた涙を溢しながら、マスクを取り払うとルフィの胸へと飛び込んでいく。
それを悔しげに見つめるポルチェとフォクシー。
「まだ最終戦が残ってるぜ!覚悟しやがれ!麦わらっ!」
そのフォクシーの声で最終戦の準備が始められた。
そのまま、ルフィとウソップは最終戦の準備の為にフォクシー海賊団の船へと入っていった。
「最終戦は何だった?」
『お、ゾロ。怪我は平気なのか?』
「あんなの。怪我の内に入らねぇよ。で、最終戦の種目は?」
『あぁ。コンバットだ。船長同士の一騎討ちだな…』
2人の見つめる先には、観覧席が着実に完成していく。
「また汚い手を使ってくるんじゃねぇのか!?ルフィ、大丈夫かな?」
チョッパーが心配そうに言うと、ナミが答える。
「大丈夫よっ!ルフィはバカだけど、あんな卑怯なやつに負けるわけないわよ!」
「えぇ。大丈夫よ。チョッパー。さぁ、行きましょう」
ロビンに促され、観覧席へと移動すると最前列へと腰を下ろす。
「ナミすわぁん!ロビンちゅわぁんっ!お飲み物お持ちしましたぁー!」
『おい。俺らのは?』
「てめぇで取ってこい!」
ガツン
『お、れ、ら、の、は?』
言い返してきたサンジに拳骨を落とすと笑顔でもう1度訪ねたライに不服そうに返事をするともう1度屋台へと戻っていくサンジ。
「ライ…あんた、すごいわね…」
『歳上は敬うもんだろ?』
ニッと笑いながら言ったライに苦笑いをこぼすナミ。
そして、サンジが戻ってきてしばらくすると始まったアナウンスに全員が船へと視線を向けると船首に現れたボクサースタイルのフォクシー。
そして、その後に現れたのは同じくボクサースタイルに着替えたルフィだが…
何故かアフロのかつらを着用。
隣にはレゲェスタイルに着替えたウソップ…
「アフロ!いかすぜっ!ルフィー!」
何故かアフロに興奮したサンジに驚きながらも3回戦、コンバットが開始された。
「にしても、ここからじゃなかなか見辛いわね…」
『確かにな…』
戦闘は始まったようだが、ルフィとフォクシーが甲板中央でやりあってるせいか…
観覧席にいる面々からは実況の声でしか状況を知る術がない。
『俺。見てこよー!実況の奴は向こうの船員なんだ。俺ら側からも一人くれぇ空から見てても構わねぇだろ』
そう言うとライは空へと飛んで、実況の側まで行ってしまった。
『よう!あっちからじゃ見えなくてな。解説必要だろ?』
【おっと?ここで飛び入りの解説者を紹介するよー!麦わら海賊団の騎士、ライだー!】
「「「「て、おい!何やってんだ!あいつ!」」」」
観覧席に残されたナミ、サンジ、ウソップ、ゾロがその声に思わず突っ込む。
『どーもー!ライでーす!よろしく!』
会場に響いた声に脱力するも、これでルフィの状況がわかると気を引き締め、見守る面々。
【おーっと、おやびん得意のノロノロビームの餌食になった麦わら!その隙におやびんは船内へと行ってしまったぞ?】
それを船上から見守るライ。
【さて、この後はどう動く!?】
『さぁ?取り合えず、お前らのおやびんはぼっこぼこだろーな』
30秒が経過し、元に戻ったルフィもフォクシーを追って船内へと入っていく。
【闘いの場は船内へと移ってしまったようだ!!船内では実況もできないので、暫し見守るとしましょうか!】
「あのバカっ!相手の思うツボじゃないのよ!」
ナミの怒鳴る声を耳に空から船内の様子を見聞色の覇気を使い探る。
『おーおー。姑息な手ばっか使うな…』
ぽつりと溢すと、もう、いいや。と言葉を残してナミ達の元へと戻るとナミの隣へと腰を下ろす。
「ライ!どうなってんの!?」
『船内でくだらねぇ鬼ごっこしてるぜ?今は変な機械でルフィがおされてるけど。まぁ、大丈夫だろ』
「て、お前。船内状況わかんのかよ!?」
ウソップが突っ込むも、ライは笑って誤魔化す。
『実は俺、瞬間移動できんだよ』
真顔で告げたライにチョッパーが食い付く。
「なにー!ライすげぇなっ!!」
「んなわけあるかっ!」
キラキラとした目でライを見るチョッパーに突っ込みをいれるウソップに笑いを向けていると、フォクシー海賊団の船が壊れルフィ達がまた甲板へと戻ってきた。
一部始終を知り得ていたライはそろそろ終わると感じてチョッパーへ話しかけた。
『もうすぐ終わるぞ?チョッパー、手当ての準備だけしとけ?』
「お、おう!わかった!!」
ライの言葉に頷くと、リュックを漁りはじめる。
と、その直後ルフィの声が響いた。
「俺の仲間は!死んでもやらんっ!!」
その声と共に船から吹っ飛んだフォクシーはそのまま海へと落ちていった。
【3回戦コンバット!勝者は麦わらのルフィだー!】
DBF決着!!
(さぁ!麦わらは誰を選ぶ!?)
(いや、誰もいらねぇよ!旗よこせ!)
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