rode-16



「それでは取り調べを始めーる!まずは名前な…」

「ニコ・ロビンよ」

ウソップによる取り調べが始まった。
ライはその様子を柵に寄りかかり、ゾロと並んでそれを見守る。

「じゃあ、得意な事は?」

「そうねぇ…暗殺…かしら?」

にっこりと笑いながら答えたロビンにウソップが泣きながら声をあげた。

「取り調べの結果危険すぎる女と判明したー!!」

『単純か…お前は…』

「だぁってー!ライ!暗殺だぞ!?暗殺!俺らが暗殺されるわぁっ!」

『るせぇっ!離れろっ!気持ちわりぃ!』

抱きついてくるウソップの顔をガシガシとブーツで踏むライ。

『それに、本当に暗殺する気ならもうとっくに暗殺されとるわっ!落ち着け、バカ野郎がっ!』

「くすくすくす。やっぱり、そこの剣士さんと紅い髪の騎士さんは鋭いみたいね?」

『……………ナイト…?』

「えぇ。剣士さんてわけではなさそうだから。仲間を見守り、時に助けるちょっと厳しい騎士って感じよ?あなた」

『そら、男冥利に尽きるってもんだ。その誉め言葉は有り難く貰っておこう。…ん?』

「ああ恋よ。漂う恋よ。 僕は、ただ漆黒にこげた体を その流れに横たえる流木・・・ 雷という名のあなたの美貌に打たれ 激流へと崩れ落ちる僕は流木・・・ おやつです。」

ずしゃあぁぁぁ

『まじでんな事べぇしてんのか!てめぇわぁ!』

「おぉっ!ナイスずっこけだ!ライ」

『びびり、てめぇは黙ってろ』

グッジョブとサインを出すウソップに思いきりチョップをかましたライは落ち着きを取り戻し、尚ロビンにデレデレしているサンジに目をやる。

『(知ってたよ…知ってたけど………こいつ大丈夫なんだろうか…)』

全員とは違う理由でサンジの将来を案ずるライ。

「あいつは、当然あぁだからな。俺らはしっかりしようぜ。ウソップ、ライ」

『ん?いや、別に?俺はルフィがいいなら、それでいいと思うぜ?それに俺正式に麦わらの一味ってわけじゃねぇからな!』

「おい!今さらそれ言うのかよ!!ん?」

ちょいちょいと肩を叩かれ振り向いたウソップは、

「チョッパー」

麦わらから生えたロビンの手を角に見立て遊ぶルフィを見て、一気に崩れた。

「ぎゃはははは…!!んだ、そりゃ!!」

チョッパーとルフィ、ウソップも混ざり大騒ぎ。

『へ…平和だ…っ!』

「バッカみたいっ!!あたしは絶対認めないからね!こいつらは簡単に騙せるでしょうけ…」

「あら、クロコダイルの宝石盗ってきたんだけど…」

「いやん!お姉さまん!!」

『金か…金なのか…何だ、この面白一味はっ!』

「…………たく。おら、ライ。手合わせ付き合え!」

『お、おう!』

二人船尾へ向かうとそれに着いてきたロビンが訊ねてきた。

「この船はいつもこんな賑やかなの?」

「あぁ…」

『大体こんな感じで騒いでるぜ?』

「そう…」

風に靡く黒い髪を抑えてニコリと笑ったロビンにゾロは顔をしかめるも、ライは二ッと笑い返す。

「航海士さん、進路は?」

「すこぶる順調よ!お姉さまっ!」

そのナミの返答にゾロが噛みつく。

「おまっ!ぜってぇ宝石貰っただろっ!?」

「貰って何が悪いのよ。くれるってんだから、貰わなきゃ損でしょーが!!」

「おい、こら!まりも!!てめぇ、ナミさんに文句あんのか?あぁん?」

「ありありだ!!バカ野郎!!この女敵かもしんねぇんだぞ!!」

「こんな美しいレディーが敵なわけあるかよ!黙れ、くそ剣士!」

『お前らの論点はいつも低レベルだな…』

「「…あぁ?」」

何故か火の粉はライにかかり、

「んな事よか!てめぇ、何ちゃっかり並んでロビンちゃんとおやつ食ってやがる!そりゃ、俺が!ロビンちゃんにお出ししたおやつだ!てめぇが食うんじゃねぇよっ!」

「てめぇも何暢気に餌付けされてんだ!」

『いや、ロビンが』

と、ロビンを見ると笑いながら

「一人で食べるより誰かと食べた方がより美味しいでしょう?」

『って言われたら断れないだろ?』

と、笑いながらケーキに手をつける。

「だからって…てめぇ何美味しいポジション奪いやがったぁー!!!!」

『よっと、お前相変わらず理不尽だな…』

飛び蹴りをかましてくるサンジから、スッと避けながら不満を露にするライ。

そうしながら、じゃれあっていると空からパラパラと何かが降ってきた。

「ん?雨か?」

全員が空を見上げるとそこに落ちてきたのは、巨大なガレオン船。

「「「「「ふ、ふねぇーー!」」」」」

『…ったく。』

翼を羽ばたかせ風を起こすとその突風でガレオン船が飛ばされ少し先に落ちる。

「(今のは…巨大な鳥が羽ばたいたみたい…でも彼に翼なんてないわ…彼は何の能力者なの!?)」

『おら、お前らぼさっとしてねぇでどうすんだ?』

「ウソップ!見に行こうぜ!!」

「お、おう!!」

「何だって急に空からガレオン船なんか落ちてきたのよ…」

「ん?あぁぁぁぁぁあぁ!ログの指針が!!」

「どうしたの?航海士さん」

「ログポースが壊れちゃったみたいなの…上を向いて動かない」

「なら、空島にログを奪われたって事よ…」

「なに言ってるの?空島だなんて…あるわけ…」

「この海において、絶対に疑ってはいけないのらログポースよ。ログポースの差し示す場所には必ず島がある」

『(ティーチにもうすぐ会うな…)』

「どうした?」

『あぁ、ゾロか…いや。何も…』

「ちょ!!な、なななにしてんだ!?」

騒がしい方へ足を向けると、ロビンが白骨の頭蓋骨を再生していた。

「あら。骨が情報を持っているものよ?その証拠にほら」

話しながら、ぼろぼろだった骨はロビンにより再生され見せられた場所には穴。

「これは船医さん。手術の後よね?」

「あ、あぁ。だけど、この技法はもう使ってない。大昔の手術の後だぞ!?」

「えぇ。そうでしょうね。この骨はざっと見積もって200年は経過してるでしょうね」

「おーい!ナミー!皆ー!見てくれよ!!」

何か見つけたのか、紙を片手にルフィが戻ってきた。

「ほら!見ろよ!空島の地図だ!!」




空島への切符と葛藤

(他にも何かあるかもしれないわ!!)
(けどよ、船はもう海のそこだぜ?)
(潜ってらっしゃい!)

(鬼畜…)

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