「今日は何すればいい?」


まだ朝飯中だってのに名前からマルコに向けて発せられた言葉。

名前はいつも自分の仕事は把握しているが、それらが全部終わったらマルコに次の仕事を確認する。

他の奴らなんていかに仕事をしないかばっか考えてるってのに、ほんと働き者だ、うちの妹は。


名前の言葉にエースもルイトもおれも、マルコへと顔を向けた。

だが、マルコは名前を見て言う。


「今日は特にねェよい。たまにはゆっくりしろい」


その言葉に誰よりも早くパァッと顔を明るくしたエース、そして、今度は恥ずかしそうに名前を見た。


「じゃあ名前!おれと…「だったら、名前、今日はわたし達とお茶しましょう」


エースの言葉を遮って現れたのはうちのナース軍団と、それを率いるナース長、ミラノ。

こいつらナース軍団は、混んでるのは嫌だ。と、いつも遅めの朝食を取りにくる。

全員が全員名前のことを本当の妹のように可愛がっていて、名前に何かするとこいつら全員を敵に回すことになると、専らの噂だ。

まぁ、名前に何かするやつなんてこの船にはいねェがな。


やっぱ名前も同性にしか話せないこともあるだろうしと、昔からたまにこうして女子会が開かれるのだ。


言葉を遮られたエースは不機嫌そうな顔を見せているが、ニッコリ笑顔を貼り付けたミラノに何も言い返せないよう…。ミラノ怖ェもんな…


「あ…、うん」


名前は少しエースを気にしつつも肯定を返す。するとまた、その言葉にニッコリと微笑んだミラノはマルコへと向き直る。


「というわけですので、緊急時以外ナース室の出入りは禁止させていただきますね」
「よい」


片手を挙げたマルコに頭を下げ、じゃあ名前あとでね。と去って行ったナース軍団。


それを見送ると、エースはテーブルにぴったり顔をくっつけ、こえぇ…。と呟いていた。


[ 27/130 ]

[*prev] [next#]


もくじ



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -