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11

くるりと椅子を回され、向かい合う。桜庭さんは、僕の前に片膝をついて王子のようにひざまずき、僕の手を両手で握りしめた。


「傷つけてごめんなさい。
泣かせちゃってごめんなさい。


…君が好きだから、僕のハニーになってください。」


僕の大好きな蜂蜜色の髪が、さらりと流れる。


「…さ、くらば、さんも、僕だけのハニー…?」

ボロボロ泣きながら、僕が聞くと桜庭さんは満面の笑顔になった。


「もちろん。君が僕のハニーになってくれるなら、僕も君のハニーだよ。」
「…っ、なる…!さくらばさんの、ハニーになる…!ぼく、ぼくも桜庭さんがずっとずっと好きだった!」

僕は、わんわん泣きながら桜庭さんに抱きついた。



思いが通じ合った後、僕は友達に断りの電話を入れた。もちろん、その後は桜庭さんの家に泊まったわけで。
朝、「おはようハニー」なんておでこにキスする桜庭さんに、顔が真っ赤になった。

コーヒーを入れにキッチンにお邪魔した僕を後ろから抱きしめながら、うなじにキスを繰り返す。ソファでもべったりくっついて、ときおり髪にキスをする。
桜庭さんて、外人みたいだ。
溺愛されすぎて、溶けちゃいそうだ。

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