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2

健介は固まった。が、元来の突っ込み気質のために言ってしまった。



『精液はパックじゃないから!つやつやにならないから!むしろカピカピになるから!』



クラス中が、
『突っ込むとこ、そこ!?』
と、心の中で突っ込んだ。
だがそれからというもの、何をどう気に入ったのか八田は健介を追いかけ回しては本人に下品で卑猥な発言を繰り返すようになり。健介がそれに突っ込みを入れて逃げ惑う。
それが毎日の日課になり名物にもなったのである。


「いやあ、今日も突っ込みが冴えてるね、松田!」
「お前等の掛け合いみないと1日始まった気しねーよ」


げらげらと笑いながら健介の周りを取り囲むのはクラスメートだ。


「そりゃ嬉しいね。つかなんであいつはいつもいつも俺にばっかあんなこと言ってくるんだ…ちんぽ突っ込みたいなら俺みたいな平凡な男じゃなくて親衛隊の誰かにしろっての」


げんなりと机に伏せる健介に、クラスメートが肩をたたく。


「まあまあ、美形はおいしいものは食い飽きてんだよ。たまには胃に優しそうなもん食べときたいんじゃない?」
「俺は七草粥か!」
「その親衛隊だけどさ、お前八田に構われてるから目を付けられてるって噂だぜ?気をつけろよ。」



そんなあほな!俺被害者じゃね!?



健介はがっくりと頭を垂れた。
だがその放課後。クラスメートの心配は的中することとなる。

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